新人戦決勝、今年は藤枝市民グラウンドとなりました。サッカー専用スタジアムというだけあってピッチと観客席との距離が近くて非常に見やすい環境。ただ、普段決勝はエコパでやっているのでそれと比べるとかなり質素ではあります。大型ビジョンも電光掲示板もないし。


とはいえ、意外にも観客が溢れるということもなく割と席が空いていたので、必ずしもエコパでやる必要はなさそうだなと思いました。それならこういう会場でやるのは全然アリだなと思いました。
ちなみに、エコパでは全国小学生ミニラグビー大会が開催されていたようです。
これまでの勝ち上がり
上田悠世がチームトップの11得点。3回戦以降得点差はあまり開いていないものの相手を圧倒して勝利。連覇へ向けて順調に勝ち進んでいます。3回戦で中止になった2022年大会を除くと4大会連続の新人戦決勝進出となります。
- 静岡学園5-0三島北
- 上田悠世×3、四海星南、石川舞偉
- 静岡学園15-0新居
- 上田悠世×5、上野晴翔×3、四海星南、石川舞偉、神吉俊之介、前田一樹、小山颯太、安武凛、OG
- 静岡学園2-1富士市立
- 吉田俐軌、前田一樹
- 静岡学園2-0東海大翔洋
- 神吉俊之介、上田悠世
- 静岡学園3-1藤枝明誠
- 上田悠世×2、吉田俐軌

磐田東は3回戦で格上の浜松開誠館を下すと、準々決勝では清水桜が丘相手に10人で2点差を追いつき逆転勝利。準決勝は浜名との西部対決になりましたが、終始優勢に進めて4-0で圧勝しました。23年振りの新人戦決勝進出とのことです。
- 磐田東2-1島田
- 鈴木海生、佐藤晴斗
- 磐田東6-0浜松南
- 石川柚友×4、原崎晄、村上未来
- 磐田東2-1浜松開誠館
- 加藤侍大、遠藤有眞
- 磐田東3EX2清水桜が丘
- 加藤侍大、寺田礎生、袴田琉聖
- 磐田東4-0浜名
- 佐藤晴斗、遠藤有眞、OG、袴田琉聖

試合記録


スタメン
静学のスタメンは藤枝明誠戦と同じ。

磐田東はセンターフォワードを1年生のFW高田心羽から2試合連続ゴールを決めている2年生のFW袴田琉聖に代えた以外は浜名戦と同じスタメン。袴田は今大会初スタメン。

得点・交代
静岡学園 | 3-2 | 磐田東 | ||||
得点 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
前半14分 | 23袴田琉聖 | |||||
4吉田俐軌(アシスト:2提坂日葵) | 前半36分 | |||||
6四海星南(アシスト:20神吉俊之介) | 後半2分 | |||||
10佐々木雄基(アシスト:6四海星南) | 後半12分 | |||||
後半27分 | 17高田心羽(アシスト:9加藤侍大) | |||||
交代 | ||||||
HT | 15後藤政紀 ②エクセルシオールFC | → | 16寺田礎生 ①袋井市立浅羽中 | |||
後半13分 | 23袴田琉聖 ②浜松市立東部中 | → | 17高田心羽 ①BLINQ FC | |||
後半30分 | 7佐藤晴斗 ②ジュビロSS掛川 | → | 11戸塚礼穏 ②掛川市立西中 | |||
後半40+1分 | 3原崎晄 ②浜松市立可美中 | → | 6松崎蹴隼 ②IWATA EAST SC | |||
SUBSTITUTE | ||||||
GK1尾原凱 | ② | プレジール入間 | GK25小澤周央 | ① | ジュビロ磐田EAST | |
GK25福元泉太 | ② | SC豊田ペレニアル | DF5及川翔矢 | ② | 浜松市立丸塚中 | |
DF3加藤薫 | ② | 静岡学園中 | DF19澤井隼 | ② | ジュビロSS掛川 | |
DF18大島颯太 | ② | アイリス住吉 | MF4江端楓人 | ② | IWATA EAST SC | |
DF22羽立逞真 | ② | 千里丘FC | MF14岸田笑瑛 | ② | 豊橋デューミラン | |
MF5石川舞偉 | ② | アスルクラロ沼津U15 | MF20西尾僚太郎 | ② | Fukuroi FC | |
MF7松井翼 | ② | 静岡学園中 | MF22鈴木泰翔 | ② | 浜松市立新津中 | |
MF11山田悠太 | ② | 清水エスパルスJY | FW12大場椋晟 | ② | 浜松市立東部中 | |
MF12前田一樹 | ② | 静岡学園中 | FW13村上未来 | ② | 浜松湖南FC | |
MF13村山陽紀 | ② | 名古屋グランパスU-15 | FW24永野時紡 | ② | BLINQ FC | |
MF15落合咲蔵 | ② | 静岡学園中 | ||||
MF16三好浬丘 | ② | アルコバレーノFC | ||||
MF23宮本侑宕 | ② | アルコバレーノFC | ||||
FW21藤原晃太郎 | ② | フレスカ神戸 |
前半14分、MF杉田和心のなんでもないバックパスを受ける際にDF吉田俐軌が転倒。磐田東MF遠藤有眞がボールを奪うと左サイドの深い位置までドリブルで侵入して中へ折り返し。このボールをDF筒井龍之介がクリアミスしてしまい、浮いたボールをFW袴田琉聖が押し込んで磐田東が先制しました。袴田はこれで3試合連続ゴール。


この失点の後くらいから左WGで先発していた佐々木が2トップのような位置に移動し、空けたスペースを四海がカバーする形に。

前半21分、右からのクロスをファーで四海が頭で折り返して最後上田が合わせるも磐田東GK三浦健心がナイスセーブ。
前半36分、左サイドからのフリーキックをDF提坂日葵がファーへ上げると、吉田が高い打点のヘディングを叩き込んで同点。

続く前半アディショナルタイムではDF平野颯のハンド?で静学がPK獲得。佐々木雄基のシュートは完全にGK三浦健心の逆をつくもポストに当たってノーゴール。前半は1-1の同点で終えました。
ハーフタイムで磐田東はMF寺田礎生を右サイドに投入。静学は前半の形を踏襲して4-4-2のまま。

後半2分、ハーフライン手前でボールを受けた神吉が中へ運ぶと一気に縦へのロングボール。走り込んでいたMF四海星南が抜け出し、GKとの1対1をループで制して後半早々逆転に成功。

さらに後半12分、磐田東がゴールキックを低い位置から繋ごうとするも、DF原崎晄の縦パスを四海がカット、ダイレクトでFW佐々木雄基に出すと、佐々木が今大会初ゴールを豪快に決めて3-1と突き放しました。

なんとか追いつきたい磐田東は後半27分、縦パスが何本か小気味よく繋がると、MF加藤侍大のスルーパスに途中出場の1年生FW高田心羽が反応、スピードを生かして縦突破を仕掛けて1点差へ迫るゴール。後半38分にも高田の強烈なミドルシュートがありましたが、GK瀧優斗が横っ飛びでセーブ。3-2で静学が連覇を決めました。

所感
思いのほか磐田東が善戦したものの力及ばず、静学の新人戦連覇となりました。静学は2023年の新人戦決勝で浜名に敗れてから県内タイトル6連覇。圧倒的です。
昨年の静学は両WGの原星也と加藤佑基、左SBの鵜澤浬の突破力がものすごかったですが、今年の静学の両WGの神吉俊之介と佐々木雄基はこの試合では目立った突破は見られませんでした。それだけ磐田東の守備が良かったということもあると思いますが、今後どれだけ突破力を磨いていけるか。まだ去年ほど個人技で相手を圧倒できてないかなという印象。
磐田東はこの日の試合もコンパクトな陣形で積極的にプレスを掛けに行き、序盤はそれが奏功して静学DFのミスを誘って先制に成功。その後も静学に持たれる時間帯が続きましたが、ペースは握らせない戦いができていました。後半は静学にボールを握られる時間がかなり長くなってしまいましたが、1年生FW高田心羽のゴールでまた勢いづきました。高田はパンチのあるシュートが打てており、今シーズンの得点量産に期待。今年の磐田東も軸となる誰かがいるというよりは一人一人がというチームだと思いました。
リーグ開幕へ向けて
静学はU-17日本高校選抜候補のGK有竹拓海とMF篠塚怜音、そして世代別代表経験のあるMF山縣優翔が欠場。てっきり7番が山縣なのかと思っていたらベンチ入りすらしていませんでした。怪我なのか定かではありませんが、ここが踏ん張りどころかなと思います。
静学は今年の新人戦をオール2年生で臨みましたが、これから1年生も含めたプレミアリーグのメンバー争いが始まります。Jヴィレッジカップ、ミズノカップ、船橋招待といったプレシーズンマッチを経て初期登録メンバーが決まっていきます。プレミアリーグのメンバーに入れなくてもプリンスリーグで結果を残して這い上がることも十分可能なので頑張ってほしいです。
磐田東は昨年プリンスリーグ昇格プレーオフに進んだものの帝京大可児に敗れ、今年も県Aリーグを戦います。今回の新人戦でプリンス昇格を争うライバルとなる浜名や清水桜が丘に勝利したのは大きな自信になったはず。プリンスリーグ復帰を今年こそ掴み取ってほしいです。
静岡県の高校サッカーはこれでしばらくお休み。2月はときどきToryval STAGEの試合を見に行くかどうかという感じです。公式戦は3月のヤングサッカーフェスティバルまでなし。Jリーグが2月に開幕するのでそっちの投稿が多めになるかも。