この日は時之栖Aグラウンドでプリンスリーグとプレミアリーグのダブルヘッダー。1試合目は静岡学園Bと帝京大可児の一戦です。


試合記録

スタメン
GKは福元泉太。4バックはDF村松亮、DF飯尾善、DF保延昭良、DF豊田葉清。ダブルボランチはU-16静岡県選抜の2年生MF佐野泰聖と1年生MF青山大晟。右SHにU-15日本代表経験のあるMF加集啓太、左SHにプリンスリーグ初先発の1年生MF川口絆吹。2トップはFW沢井翼とFW渡邉怜央。

GKは水野稜。4バックはDF石川颯人、DF佐藤弘汰、DF大村琉晏、DF杉田結飛。ボランチはMF伊藤彰一とMF後藤眞生のフェルボールコンビ。右SHが加藤千洋、左SHがMF黒沢一斗。2トップが10番青木嘉宏と2年生FW坂口聖七。スタメン11人中半数を超える6人が愛知出身というメンバー。

スタッツ
静岡学園B | 2-3 | 帝京大可児 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
後半 | 前半 | チーム合計 | 前半 | 後半 | ||
6 | 4 | 10 | シュート | 14 | 9 | 5 |
3 | 2 | 5 | GK | 4 | 1 | 3 |
5 | 3 | 8 | CK | 4 | 4 | 0 |
1 | 2 | 3 | 直接FK | 5 | 2 | 3 |
0 | 0 | 0 | 間接FK | 4 | 2 | 2 |
0 | 0 | 0 | (オフサイド) | 4 | 2 | 2 |
0 | 0 | 0 | PK | 0 | 0 | 0 |
試合経過
静岡学園B | 2-3 | 帝京大可児 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
得点 | ||||||
16分 | 18黒沢一斗(アシスト:10青木嘉宏) | |||||
32分 | 10青木嘉宏(アシスト:18黒沢一斗) | |||||
12渡邉怜央 | 33分 | |||||
11安永龍生(アシスト:7佐野泰聖) | 53分 | |||||
59分 | 18黒沢一斗 | |||||
交代 | ||||||
23川口絆吹 ①静岡学園中 | → | 11安永龍生 ②FC東京むさし | 35分 | |||
15豊田葉清 ③静岡学園中 | → | 18藤田一駿 ②静岡学園中 | 61分 | |||
24青山大晟 ①ジュビロ磐田U-15 | → | 22杉ノ原芽生 ①静岡学園中 | 61分 | |||
4保延昭良 ②東急Sレイエス | → | 5大島颯太 ③アイリス住吉 | 65分 | |||
7佐野泰聖 ②千里丘FC | → | 6泉新 ②静岡学園中 | 65分 | |||
72分 | 11加藤千洋 ③オリベ多治見 | → | 3浅野旺介 ③オリベ多治見 | |||
77分 | 2杉田結飛 ③BRINCAR安城 | → | 29加藤充士郎 ②ヴィアティン三重U-15 | |||
77分 | 15坂口聖七 ②帝京大可児中 | → | 19若杉凰太 ③帝京大可児中 | |||
87分 | 6石川颯人 ③BRINCAR安城 | → | 14今鷹叶 ②FCカナロア | |||
87分 | 22佐藤弘汰 ③名古屋グランパスU-15 | → | 21加藤稜大 ②オリベ多治見 | |||
SUBSTITUTE | ||||||
GK35太田隼斗 | ② | 清水エスパルスJY | GK25原田修汰 | ② | 名古屋FC EAST | |
DF31陣内孝侑 | ② | コンサドーレ旭川 | DF27塩見咲哉 | ③ | 帝京大可児中 |
DFラインからゆっくり組み立てようとする静学に対し、帝京大可児は高い位置からボールを奪いに行く構図。
立ち上がりに静学MF加集啓太がカットインから幸先よくファーストシュートを放つも、先制したのは帝京大可児。16分、帝京大可児DFがボールを持ち上がると左サイドに流れたFW青木嘉宏に繋がり、マイナス気味のパスをペナルティエリア内で受けたMF黒沢一斗がミドルシュートを決めて先制。

その後も青木を中心に帝京大可児が攻め、32分に青木が得点を決めてリードが2点に広がります。

しかし、その1分後に帝京大可児のDFラインのミスを見逃さなかった静学FW渡邉怜央がゴールを決めて1点差に。

35分に静学は早くも交代枠を使います。プリンス初スタメンのMF川口絆吹を下げてMF安永龍生を投入。

帝京大可児のペースで試合が続くものの、終盤に静学は3連続コーナーキックのチャンス。DF飯尾善のヘディングシュートがバーを叩いたものの得点ならず、1-2で前半終了。
後半は早い段階で試合が動きます。53分、左サイドでボールを持ったMF安永龍生がカットインして豪快なミドルシュートを叩き込んで2-2の同点に。


静学に反撃の機運が高まったものの、追加点を奪ったのは帝京大可児。59分に黒沢がこの試合2点目を決めて勝ち越し。

静学はこの後MF青山大晟に代えてMF杉ノ原芽生、DF豊田葉清に代えてDF藤田一駿を投入。4分後にはDF保延昭良の負傷もありDF大島颯太とMF泉新も投入。



この辺りから徐々に静学が帝京大可児を押し込みます。とにかくMF加集啓太とMF安永龍生の両サイドにボールを渡してドリブル突破させる流れ。序盤はドリブルが冴えなかった加集も徐々にキレが上がり、無双状態に。静学がチャンスを作り続けて押し込むも帝京大可児のゴールを割ることができず、2-3で帝京大可児が今季リーグ3勝目を挙げて降格圏を脱出しました。


所感
序盤は帝京大可児の高い位置でのプレスにハマってしまいボールを前に運べない時間が長かったです。DF飯尾善とDF保延昭良はどちらも足元のあるセンターバックですが、この試合ではプレスを剥がして前進する回数がかなり少なかったです。その結果、MF青山大晟がDFラインまで降りてボールを捌こうとするようになり、重心がかなり低くなってしまったように思います。


また、もっとFW沢井翼にボールを預けても良かったのかなと思います。沢井は背負ってキープできるので、困ったら沢井に預けて押し上げるというのも方法の1つではと思いました。

静学の右サイドはMF加集啓太とDF村松亮が縦のコンビを組みました。前半は村松が積極的に上がった結果加集が下がってバランスを取る形になることが多く、加集が低い位置でドリブルを開始する回数が多くなっていました。低い位置でドリブルを始めて最後に一か八かで前線のFW沢井翼やFW渡邉怜央に向けて長いグラウンダーのパスを出し、結局繋がらないという場面が散見されました。後半はその辺りが整理されたのか、ゴールに近い位置で加集がドリブルを始められる回数が増えてチャンスが増えたように思います。

この試合は1年生が3人出場しました。プリンスリーグに登録されている1年生がこの試合だけで全員出場したことになります。
ジュビロ磐田U-15から加入したMF青山大晟は3試合目のスタメン。落ち着いてプレーしてるなぁという印象を受けました。

リーグ初スタメンを飾ったMF川口絆吹は悔しい前半途中交代。かなり分かりやすく静学らしいドリブラーという感じ。高い位置でボールを持った時に可能性を感じました。次は長い時間出て良さを発揮してほしいところ。


青山と交代で入ったMF杉ノ原芽生は昨年の静学中キャプテンで、つい先日アンダーアーマーの主催するUA NEXTという企画でスペイン遠征に参加しました。

加集への良いロングパスがあったりしましたが、この試合ではあまり目立つことができなかった印象。今後に期待。

帝京大可児は、以前見た時には極端に中盤を圧縮した陣形で少ないタッチ数で素早くパスを繋ぐ戦い方をしていましたが、この試合では戦い方が若干変わっていたような印象を受けました。前回見た時にはそんなに前線からボールを奪いに行く印象はなかったような。また、ボール保持であまり極端に前がかりの陣形を取らなくなりました。前回見た時は両SBがハーフレーンに入っていましたが、今回は左SBのDF杉田結飛が主に偽SBの役割を果たして中に入っていました。杉田はトップ下のような位置までかなり自由に動いていた印象。
FW井上蓮斗が前節退場して今節出場停止で不在となりましたが、高い位置からのプレスはかなりハマっていたし、一人一人が高い技術でしっかり戦えていたと思います。特に10番を背負うFW青木嘉宏はパスの判断も良いし点を決めるしアシストするし頭一つ抜けた存在だなぁと感じました。中京大を経由してプロ入りとかありそう。

順位
順位は以下の通り。勝利した帝京大可児は暫定ながら降格圏を脱出。静学は5位後退。

藤枝東vs東海大翔洋は2-2で引き分け。後半ATの土壇場で藤枝東が同点に追いついたようです。藤枝明誠vs浜松開誠館はなんと0-9で開誠館が圧勝。FW田窪悠己の先制点を皮切りにMF川合亜門、DF水谷健斗、1年生MF石川塔梧の3人が2ゴールを記録しました。選手権前にこの結果が出てしまうのは明誠としてはかなりキツい結果です。
名古屋グランパスU-18Bvs清水エスパルスユース、ジュビロ磐田U-18vs富士市立の試合は明日行われます。プレミアプレーオフ出場へ向けて足場を固める結果となるのか、それとも残留争いをさらに混沌に陥れる結果となるのか、注目です。
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