ホーム3連戦の初戦だった前節、ガンバ大阪ユースに負けて降格圏に転落してしまった静岡学園。今節は残留争いのライバルであるファジアーノ岡山U-18が相手。残留へ向けて絶対に負けられない相手です。


試合記録

スタメン
GKは有竹拓海で、4バックはDF松井翼、DF吉田俐軌、DF筒井龍之介、DF加藤薫。中断明けからは2年生のDF小田切颯佑が左SBのスタメンを務めていましたが、この試合は3年生の加藤薫が先発。ダブルボランチはMF四海星南とMF篠塚怜音。2列目は右から神吉、佐々木、MF落合咲蔵。センターフォワードにFW坂本健悟。

この試合、MF神吉俊之介とFW佐々木雄基がようやく復帰しました。神吉は6/29の帝京長岡戦以来、佐々木は6/22の岡山U-18戦以来のプレミア出場となります。また、MF山田悠太もベンチ入りし、出場すれば神吉と同じく6/29以来の復帰となります。
岡山U-18も4-2-3-1。GKは水田優成。4バックはDF千田遼、DF槙野海斗、DF瓶井常葉、DF脇本祐希。ボランチはMF加納尚則とMF堤涼太朗。2列目はMF行友翔音、MF末宗寛士郎、MF坂本蓮太でセンターフォワードにFW作田航輝。

DF千田遼とMF末宗寛士郎はともに今季トップチーム昇格を果たした高校3年生。当然世代別日本代表にも選ばれています。

試合経過
静岡学園 | 5-3 | ファジアーノ岡山U-18 | ||||
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得点 | ||||||
14佐々木雄基(アシスト:15松井翼) | 22分 | |||||
18坂本健悟(PK) | 40分 | |||||
45+5分 | 10末宗寛士郎 | |||||
8四海星南 | 48分 | |||||
14佐々木雄基(アシスト:8四海星南) | 53分 | |||||
58分 | 11穐山唯人(PK) | |||||
67分 | 42槙野海斗(アシスト:2瓶井常葉) | |||||
28足立羽琉(アシスト:23藤原晃太郎) | 90+3分 | |||||
交代 | ||||||
18坂本健悟 ②大阪市ジュネッス | → | 9上田悠世 ③千里丘FC | HT | |||
55分 | 6行友翔音 ②プラシア山口 | → | 11穐山唯人 ③ファジアーノ岡山U-15 | |||
69分 | 42槙野海斗 ②シーガル広島 | → | 13田邊健太 ③ファジアーノ岡山U-15 | |||
11神吉俊之介 ③アミザージ神野 | → | 16杉田和心 ③静岡学園中 | 74分 | |||
14佐々木雄基 ③川崎フロンターレU-15 | → | 23藤原晃太郎 ③フレスカ神戸 | 74分 | |||
81分 | 7坂本蓮太 ③ファジアーノ岡山U-15 | → | 34万代瑛飛 中③ファジアーノ岡山U-12 | |||
81分 | 10末宗寛士郎 ③ファジアーノ岡山U-15 | → | 44藤原幸健 ②ファジアーノ岡山U-15 | |||
22落合咲蔵 ③静岡学園中 | → | 12山田悠太 ③清水エスパルスJY | 82分 | |||
8四海星南 ③FC東京深川 | → | 28足立羽琉 ②川崎CHAMP | 90+2分 | |||
SUBSTITUTE | ||||||
GK29府川拓夢 | ③ | PSTC LONDRINA | GK1来海良宣 | ② | サンフレッチェくにびき | |
DF20林奏汰 | ② | グランパスみよし | MF8平尾鴻成 | ③ | 蹴友 | |
MF23奥嶋繁 | 中③ | オオタFC |
静学は降格圏に転落して気合を入れ直したのか、いつにも増して声が出ており、守備の強度も高い立ち上がり。静学も岡山U-18も相手DFラインまでプレスを掛けに行く激しい展開で、静学は丁寧にボールを繋いでかわしていく一方、岡山U-18はロングボールを蹴りがちでなかなか落ち着かせることができず。
そんな中先制したのは静学。22分、右SBの松井翼が右サイドを突破してクロスを上げると、中で佐々木雄基がインサイドで丁寧に合わせてゴール。佐々木の得点は開幕戦の大津戦以来です。

その後も静学が攻める展開。40分、ロングボールに対して四海星南と佐々木が2人で追うと佐々木がボールを奪い、GKに倒されてPK獲得。このPKを2年生FW坂本健悟が左下に蹴り込んで追加点。



このまま前半を終えるかと思われましたが、ボールをあまり触れていなかった岡山U-18の10番MF末宗寛士郎が前半終了間際にドリブルからゴールを奪い、1点差で前半を終えました。
静学はハーフタイムでFW坂本健悟を下げてFW上田悠世を投入。オール3年生で勝利を目指します。

後半は開始早々スコアが動きました。48分、DF筒井龍之介から縦パスを受けたMF四海星南が左サイドからカットインするとそのまま右足を振り抜いてゴール右隅へ。再び2点リードとします。

さらにこの5分後には四海のアシストから佐々木がこの日2点目を決めて4-1と大きくリード。

しかし、この後静学ゴール前での混戦からPKとなって1点返されると、飲水タイム直前の67分にコーナーキックから失点して4-3に。
74分、久しぶりのプレミアとなった神吉と佐々木はお役御免。MF杉田和心とMF藤原晃太郎を投入。

81分、82分にそれぞれ岡山U-18と静学で選手交代。おそらく終盤岡山U-18は3バックにしていたと思います。見ている時は気付きませんでしたが、岡山U-18の投入した34番MFMF万代瑛飛は中学3年生だったようです。ベンチに控えていたMF奥嶋繁も中学3年生。

後半AT、静学は2年生MF足立羽琉がプレミアデビュー。その足立がファーストプレーで魅せました。



後半ATに足立投入。直後のゴールキックをFW上田悠世が頭で逸らすと、MF藤原晃太郎が競り合いながらボールを奪い切り、マイナス方向へ折り返し。走り込んでいた足立が押し込んでプレミアデビュー戦のファーストタッチでプレミア初ゴールを手にしました。


このまま5-3で試合終了。連敗を2で止め、1試合で降格圏から脱出しました。
スタッツ
静岡学園 | 5-3 | 岡山U-18 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
後半 | 前半 | チーム合計 | 前半 | 後半 | ||
6 | 7 | 13 | シュート | 7 | 3 | 4 |
3 | 3 | 6 | GK | 13 | 6 | 7 |
4 | 3 | 7 | CK | 4 | 1 | 3 |
5 | 2 | 7 | 直接FK | 9 | 6 | 3 |
0 | 0 | 0 | 間接FK | 1 | 1 | 0 |
0 | 0 | 0 | (オフサイド) | 1 | 1 | 0 |
0 | 1 | 1 | PK | 1 | 0 | 1 |
所感
久しぶりに静学らしい躍動感の溢れる試合となりました。立ち上がりから素早いプレスで即時奪回を見せると、久々のプレミア出場となったMF神吉俊之介とFW佐々木雄基を中心に静学らしいドリブルとショートパスを織り交ぜた攻撃で岡山U-18を攻略しました。後半にはヒールパスなどの遊び心のあるプレーも見られ、見ていてめちゃくちゃ楽しい試合でした。


佐々木と神吉に引っ張られて他の選手も静学らしさを出せるように。キープ力の高いMF四海星南が高い位置でドリブルを始めたと思ったら最後に振り抜いて豪快なシュート決めたり、普段はドリブルをほとんどしないDF加藤薫も高い位置でドリブルして切り込む場面がありました。加藤はプリンスリーグではボランチが主戦場でそのときも捌くプレーがメインだった記憶があるので、こんなプレーができるのか!とめっちゃ驚きました。

佐々木と神吉に加え、MF山田悠太も夏季中断明け初出場。得点のチャンスが何回かあったので次戦以降のゴールに期待。


そしてなんと言ってもMF足立羽琉がプレミア初出場初ゴール。プリンスリーグのときは攻撃的というよりはボールを捌くプレーが得意な印象を持っていたので、まさかいきなりゴールを奪うとは。夏季中断明けに何回かベンチ入りしており、プレミアで見たいと思いつつも余裕のある試合展開にならないと出場は難しいだろうなと思っていたら1点リードの乱打戦で出場してすぐにダメ押しゴール。めちゃくちゃ持ってるなと思いました。今後出場機会が増えそうな予感。

順位

静学は今節の勝利で4試合ぶりに勝点3を積み上げました。アビスパ福岡U-18が東福岡との福岡ダービーを落としたため勝点を積み上げられず、静学は1試合で降格圏を脱出しました。8位は岡山U-18、9位はサガン鳥栖U-18に0-7の大敗を喫した帝京長岡で、ともに勝点17で並んでいます。
次節ホーム3連戦の最終戦は7位名古屋グランパスU-18が相手。離脱者が戻ってきて勢いに乗る静学に立ちはだかるのは16試合19得点のU-18日本代表FW大西利都。直近4試合で11失点している静学としては絶対に抑えなくてはならない選手です。また、10番MF八色真人の配球力にも注意が必要。八色自身もリーグ4得点と点が取れるようになっています。この難敵にしっかり勝利して残留を手繰り寄せていきたいところ。
ちなみに、今節名古屋U-18は中学3年生のU-16日本代表DF竹内悠三がプレミアデビューを果たし、しかもフル出場したようです。現地にいた名古屋サポからの評価はかなり高かった模様。次節はU-16日本代表のウズベキスタン遠征と重なるため欠場確定ですが、要注目。

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