今年も残すところあと3ヶ月、高校サッカーはリーグ戦が残り数試合という佳境に差し掛かっています。静岡県勢はいまどのような状況なのか、振り返ってみました。
プレミアリーグWEST
高校年代日本最高峰の大会であるプレミアリーグ。昨年は4チームが参加していましたが、清水エスパルスユースとJFAアカデミー福島が降格してしまい、今年は静岡学園とジュビロ磐田U-18の2チームが参加しています。
プレミアリーグは全22試合、現在18節まで終了しています。
静学は優勝争い
静学は1試合未消化で首位サンフレッチェ広島ユースと勝点3差の3位。序盤から首位を走り続けていましたが、FW神田奏真の長期離脱やインフル拡大・怪我による主力選手の離脱によって勝ちきれない試合が増えてきて順位を落としています。
残り試合は名古屋グランパスU-18、履正社、磐田U-18、ヴィッセル神戸U-18。また、横浜FCユース戦が延期になっているため残り5試合です。優勝を争う神戸U-18との直接対決を含めて全試合落とせません。まずは今週末名古屋U-18にしっかり勝って中断期間を迎えることが重要。中断期間が終わる頃には神田も復帰していることでしょう。
プロ内定3選手を中心に残り全勝し、プレミアチャンピオンシップ進出を掴み取ってほしいです。
磐田U-18は残留まであと少し
序盤戦は静学とは正反対で、5連敗するなど開幕8戦勝ちなしで最悪のスタートを切った磐田U-18。第11節の大津戦で藤田義明監督を解任し、世登泰二へ交代。監督交代後7戦5勝と立て直し、8位まで浮上しています。
今現在のの残留ラインは勝点33。残り4試合を3勝1分で切り抜けないといけませんが、それはあくまで降格圏内のチームが全勝した場合の話。残り試合は東福岡、鳥栖U-18、静学、大津と決して簡単ではありませんが、残留争いのライバルである東福岡と鳥栖U-18には勝てば残留がグッと近づきます。
プリンスリーグ東海
10チーム中7チームが静岡のチームで占められているプリンスリーグ。今年はプレミアからアカ福と清水ユースが降格してきて、1枠しかないプレミアプレーオフ出場権争いが激しくなっています。
アカ福は今季で活動終了のため、有終の美を飾るべく開幕から首位独走しています。残り3試合、このまま優勝まで突き抜けられるか。
昇格争いは清水ユースと藤枝明誠の2チームに
スタートダッシュにつまづいた清水ユースが首位アカ福と勝点4差の2位。プレミアプレーオフ争いは2位清水ユースと3位藤枝明誠の2チームに絞られています。中断明けの第16節に直接対決があり、超重要な一戦となります。前半戦ではFW遠野翔一のハットトリックで藤枝明誠が3-2で勝利しましたが、今度はどうなるか。また、残りの試合はともにアカ福と浜松開誠館と対戦。両チームにとって厳しい戦いは続きます。
富士市立が残留争いに巻き込まれる
プレミア2チームの降格がなければ、プリンス東海から各県リーグへの降格枠は2チームとなります。昨年はJFAアカデミー福島と清水エスパルスユースの降格によって県リーグに4チームが降格することになりましたが、今年は大丈夫そう。
現状プリンスの下位2チームは昇格組の刈谷と海星で、15試合消化時点で勝点はそれぞれ9と8。残留ラインは勝点18。名古屋グランパスU-18 Bと富士市立が残留争いに巻き込まれています。特に富士市立は勝点11で全く気が抜けない状態。いずれのチームも上位陣との対決が終わっており混戦になる可能性が非常に高いです。
注目は最終節にある刈谷vs海星の直接対決。また、富士市立と海星はともに藤枝東、名古屋U-18 Bとの試合を残しており、力関係が如実に結果に反映されそう。
富士市立の武運を祈ります・・・!
静岡県リーグ
昇降格の概要等は以下の通り。
県Aリーグ
プレーオフの本命は浜名と清水桜が丘
先週末の浜名vs静学3rdの試合をもって全チーム15試合消化しました。浜名が勝利して首位に返り咲き、2位に清水桜が丘という状況。
数字上は6位東海大翔洋まで昇格プレーオフの可能性がありますが、さすがに勝点7差はひっくり返らないと思います。4位清水東は2位清水桜が丘と勝点4差、さらに得失点差では清水東有利のため、まだ可能性がありそうです。とはいえ、上位同士の直接対決はもうなく、基本的には下位との対決になります。いかに取りこぼさないかが重要となります。
プリンス東海所属のアカ福が今シーズン限りで活動終了するため、各県リーグからの昇格は3枠になると思われます。ぜひとも今年昇格を掴み取りたいところ。
藤枝東2ndが降格濃厚
藤枝東2ndの降格はほぼ間違いないでしょう。残り3試合で勝点8差で、全勝した上で開誠館2ndと清水ユース2ndが全敗で終わるという奇跡がない限りは残留はほぼ不可能。あとは常葉大橘と開誠館2nd、清水ユース2ndの残留争いになります。
常葉大橘の残り3試合の対戦相手はすべてプリンス昇格プレーオフ争いの真っ只中のチーム。3戦全敗は十分あり得ます。ということを踏まえると、最終節の開誠館2ndと清水ユース2ndの直接対決の結果が残留に直結する可能性が高いです。
ただし、プリンス東海への昇格チームが出た場合は降格チーム数が減るためその限りではありません。
県Bリーグ
こちらも15試合消化。静学4thと焼津中央が1試合未消化。
昇格争いはアスルクラロ沼津U18、飛龍、藤枝明誠2ndの3チームに絞られています。そして、沼津U18と明誠2nd、飛龍と明誠2ndの直接対決がまだ残っています。その結果で昇格チームが決まると思います。
残留争いは6位科学技術までが関わっています。ただ、科技高は勝点1でも積めば残留確定の状況。焼津中央は静学4thとの未消化試合の結果によっては残留がほぼ確定という状況。
県Cリーグ
昇格争いに関しては、首位静清は堅いか。まだ最下位富士見との試合を残しており、勝点3を積み上げるのは確実。開誠館3rdとの最終節に勝利すれば文句なしの昇格となります。
問題はもう1枠。2位藤枝明誠3rdか3位浜松開誠館3rdの争いになりますが、Bリーグの明誠2ndが昇格失敗すれば明誠3rdの昇格はなし、Aリーグの開誠館2ndが降格すれば開誠館3rdの昇格はなしという状況。すると、4位清水桜が丘2ndや5位オイスカにも昇格の可能性があります。
常葉大橘2ndは残留の可能性がありますが、下位2チームはほぼ確定でしょう。
静岡県内各地区リーグ
東部は残り1試合を残して沼津東優勝が確定。2位を同勝点の富士市立3rdと桐陽で争いますが、得失点差で大きく上回る富士市立3rdが有利。
中部は全日程を消化済み。優勝は藤枝明誠4th。ただし、県Bリーグの明誠2nd、県Cリーグの明誠3rdが昇格できなければ県リーグ昇格もなしという面倒な状況。仮に明誠4thが昇格できなかった場合は、2位の島田工業が昇格、3位の静学5thがプレーオフ進出となります。
西部は残り2試合。聖隷2ndの2位以内はほぼ確定。浜松工業と開誠館4thが2位以内を目指して争う形。聖隷2ndと浜松工業で直接対決あり。開誠館4thは2勝濃厚。直接対決で負けた方は昇格が遠のくか。ただし、開誠館4thは県Cリーグの開誠館3rdが昇格失敗すると昇格できないし、県Aリーグの開誠館2ndが降格しても昇格できません。明誠同様複雑な状況です。
まとめ
- プレミアは静学が優勝、磐田U-18は残留目標
- プリンスは清水ユースと藤枝明誠の2チームで昇格プレーオフ争い、富士市立は残留争い
- 県Aリーグは浜名、清水桜が丘、清水東の3チームで昇格プレーオフ争い。藤枝東2ndは残留厳しめ、残り1枠を常葉大橘、浜松開誠館2nd、清水エスパルスユース2ndで争う
- 藤枝明誠と浜松開誠館の下位カテゴリーの昇降格が他チームに大きく影響あり。
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