トップ昇格3選手を擁する優勝候補筆頭
広島ユースは昨年プレミアWESTを制し、今年も”高校生Jリーガー”を3人擁する優勝候補。3人ともすでにトップチームで練習してユースの試合に出るというサイクルで活動しており、文字通りJリーグの強度でプレーしてきます。
その中でもMF中島洋太朗は1番早い昨年9月にプロ契約。既に”契約更新”も経験しており、今季J1で5試合にベンチ入り。
DF木吹翔太は身長203センチの大型センターバック。JFAアカデミー福島U-15出身で、中学時代から注目されていました。中学時代はボランチ、高校でも昨年途中までFWだったようです。広島ユースで適正ポジションを探り続け、センターバックに落ち着いたようです。前節大津戦では頭で2ゴールを決めており、やはりこの高さは脅威。
FW井上愛廉は昨年U-17W杯メンバーにも選ばれた逸材。J1では5試合にベンチ入りし、既に2試合出場。直近では4/20のアウェイ札幌戦に83分から出場しています。
また、世代別代表も多数。
- GK小川煌 2年 23年U-16日本代表
- GK山田真叶 1年 23年U-15日本代表
- DF木吹翔太 3年 24年U-19日本代表
- DF梅田大翔 1年 23年U-15日本代表
- DF森井莉人 1年 23年U-15日本代表
- DF太田大翔 1年 23年U-15日本代表候補
- MF小林志紋 2年 24年U-16日本代表
- MF野口蓮斗 1年 24年U-16日本代表
- FW井上愛簾 3年 23年U-17日本代表
- FW信重亮二朗 1年 23年U-15日本代表
試合記録
スタメン
前節名古屋U-18戦からメンバーを3人変えたスタメン。2年生MF四海星南が2試合連続のスタメン、DF望月就王が初スタメン。
広島ユースは3-4-2-1。トップ昇格を決めた3人が全員スタメン。また、2,3年生の世代別代表も揃い踏み。
身長203センチの木吹に気を取られていましたが、試合見ていてGK小川煌も大きいよなと思っていたら192センチでした。
交代
静岡学園 | 1-2 | サンフレッチェ広島ユース | ||||
得点者 | ||||||
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26分 | 8井上証(アシスト:9井上愛廉) | |||||
32分 | 23長沼聖明(アシスト:19児玉司) | |||||
13乾皓洋(アシスト:22望月就王) | 53分 | |||||
交代 | ||||||
41分 | 11大上免嵐 ③サンフレッチェ広島JY | → | 22梅田大翔 ②アイリス住吉 | |||
6鵜澤浬 ③清水エスパルスJY | → | 13乾皓洋 ③高石中央FC | HT | |||
10山縣優翔 ②千里丘FC | → | 15池田双葉 ③千里丘FC | HT | |||
68分 | 22梅田大翔 ②アイリス住吉 | → | 12廣重壮真 サンフレッチェ広島JY | |||
19今田桜雅 ③東急Sレイエス | → | 3岩田琉唯 ③1FC川越水上公園 | 78分 | 14小林志紋 ②サンフレッチェ広島JY | → | 28野口蓮斗 ①ソレッソ熊本 |
12山内星之介 ③奈良YMCA SC | → | 24篠塚怜音 ②ジェフ千葉U-15 | 82分 | |||
23四海星南 ②FC東京深川 | → | 8山下輝大 ③静岡学園中 | 82分 | |||
84分 | 10中島洋太朗 ③サンフレッチェ広島JY | → | 30菊山璃皇 ①ソレッソ熊本 | |||
SUBSTITUTE | ||||||
GK25瀧優斗 ②セレッソ大阪U-15 | GK1澤田隼佑 ③西濃シティFC | |||||
MF26金野類 ③1FC川越水上公園 | DF2青井優太朗 ③サンフレッチェ広島JY | |||||
DF29太田大翔 ①ソレッソ熊本 |
静学は珍しく交代枠を5枚使い切る采配。MF鵜澤浬とU-15日本代表MF山縣優翔をハーフタイムで交代。負傷?したDF今田桜雅は78分にDF岩田琉唯と交代。また、足の攣ったDF山内星之介に代えてMF篠塚怜音、MF四海星南に代えてMF山下輝大を投入。この2人はプレミア初出場。
広島ユースは前半途中に右WB大上免嵐が負傷交代。U-15日本代表DF梅田大翔が投入されましたが、68分にMF廣重壮真と交代しています。また、終盤にソレッソ熊本出身の1年生MF野口蓮斗とMF菊山璃皇を投入しました。
ハイライト
フルマッチを上げている方がいました。
awazonさんのハイライトがこちら。
Jスポーツのハイライトはこちら。
得点シーンは以下より。
所感
前半はロングボール主体でピッチを広く使う広島ユース相手に苦戦。右CBの木吹の軽そうなキックから左WBの長沼や右シャドーの小林へ綺麗な軌道のロングフィードが飛んできたり、右サイドからもサイドチェンジのロングボールが飛んできたり、大きな展開から守備の穴をつこうとしてきました。ロングボール戦術はバカにされることも多いですが、極めるとこんなに美しいのかと感動しました。風間八宏さんも「正確に止めて正確に蹴れるのであればロングボールもOK」みたいなことを言っていたのを思い出しました。
2失点目はコーナーキックで木吹に気を取られ過ぎたが故のもの。神戸U-18戦でも191センチの山田海斗にヘディングシュートを決められていますし、高さのなさは間違いなく静学のウィークポイント。
広島ユースの攻撃に対して静学は右SBの山内が上手く対応していた印象。パスが通ったらピンチになっていた場面が何度もありましたがしっかり止めていました。
攻撃面では時折サイドから加藤や鵜澤が良いドリブル突破を見せていましたが回数は少なく、どちらかと言ったらボールを持っていても上手く前まで運べずに重心が後ろになっていました。川口監督が「逃げるな!」と何度も叫んでいたような気がしますが、DFラインでボールを持っても逃げずに個人技でプレスを剥がしていくようになったところでペースが握れるようになったと思います。DFもしっかり上手いのが静学。さすが。
後半はほとんど静学ペース。特に左サイドは望月・天野・加藤の3人が攻略。木吹が意外と1対1の対応や裏へのボールの対応に難があるところを突いてチャンスを作ったり、加藤が積極的に広島の右WB相手にドリブルで仕掛けました。広島ユースの右WBは前半で大上免から梅田に代わったものの、後半にさらに廣重に交代。間違いなく脅威でした。特に加藤はめちゃくちゃノっていて、左サイドでボールを呼びまくっていました。
得点も左サイドの相手陣地深い位置で得たフリーキックから。ニアの木吹の頭を超えるボールを途中出場のMF乾皓洋が合わせてゴール。加藤がめっちゃ腕をぶん回して観客席を煽っていたので加藤のゴールだと思ってました。笑
個人的に、乾は昨年の田嶋旦陽的ポジションだなと思ってます。特別目立つ選手ではないし、絶対的なレギュラーというわけでもないけどプレーを見ると実はめちゃくちゃ上手いみたいな。
山下輝大と篠塚怜音がプレミア初出場。篠塚はおそらくルーキーリーグ以来のサイドバック。
今回良い内容だった要因の一つに、「応援」の力が大きかったのかなとも感じました。1失点目は上手くいっていた時間帯でもありモチベーションが下がらずにいましたが、2失点目のピッチ内はお通夜状態になりかけていたように見えました。しかし、Bチームの選手中心にピッチ外の選手が声掛けすることでなんとか集中力を保てたように見えました。また、後半はより応援の声が大きくなり、左サイドで良いプレーをしていた3人は給水中かなり良い笑顔だった気がしますし。
静学開幕4連敗も浮上の兆し
静学は開幕4連敗。ただ、今節は敗戦という結果にはなったものの、左サイドのユニットは十分広島を脅かしましたし、戦えるメンバーがはっきりしてきてるかなという印象。次節対戦する神村学園はU-17W杯メンバーのFW名和田我空やU-16日本代表MF福島和毅を擁する難敵ですが、今年はここまで1分3敗と苦しんでいます。鹿児島アウェイという難しい試合ではあるものの、ここでプレミア1勝目を上げたいところ。
広島ユースは無傷の開幕4連勝。失点は今節静学戦の1失点のみ。実は台所事情が苦しいようですが、このまま残り18試合を走り抜けることができるか。
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