インターハイ静岡県大会2025 決勝

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ついに決勝まで来ました!

令和7年(2025年)度第73回静岡県高等学校総合体育大会サッカー競技
静岡県サッカー協会主催の大会情報と結果案内。組織概要、お知らせなど。

静学がいない決勝は2022年の選手権ぶりになります。この年はまだコロナ禍の規制が完全に解除されておらず、インターハイは現地観戦禁止でした。磐田東が17年ぶりの県制覇を成し遂げたものの、チーム内にコロナ罹患者が出たことで全国大会出場辞退という悔しい結果となりました。選手権は開誠館が制し、全国では初戦で大津相手に先制するも惜しくもPK負けしました。この年の選手権の決勝も開誠館vs藤枝東でした。

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これまでの勝ち上がり

  • 浜松開誠館
    • 2回戦:7-0 浜北西
    • 3回戦:1-0 常葉大橘
      • 得点者:24髙橋成
    • 準々決勝:2-0 浜松南
      • 得点者:16古橋藍伍、22間渕壱咲
    • 準決勝:0(4PK3)0 静岡学園
  • 藤枝東
    • 2回戦:2-0 聖隷クリストファー
      • 得点者:21増田瑛斗、20野口佳音
    • 3回戦:1(3PK1)1 浜名
      • 得点者:11望月瑠斗
    • 準々決勝:2-1 藤枝明誠
      • 得点者:20野口佳音、6井上凱晴
    • 準決勝:1(5PK3)1 磐田東
      • 得点者:10泉孝太郎

試合記録

スタメン

開誠館のフォーメーションは4-4-2。GKは吉田壮馬。全中優勝メンバーのGK宮井駿やU-16日本代表選出歴のある2年生GK松浦迅ビエラと層の厚いGK陣の中にあっても試合に出続けている守護神です。4バックは右から水谷健斗、岩瀬琢朗、礒部舜也、鈴木翔湧。中盤は右から川合亜門、服部洸太郎、加藤涼、髙橋成。2トップは岡田瑛太と松下蓮。

藤枝東は4-2-3-1。GK宮崎真心、DFは永井大智、寺田理宇、安岡海翔、井上凱晴。ボランチは鈴木睡蓮と南部陽哉で、2列目は増田瑛斗、泉孝太郎、望月瑠斗。FWは木全悠太。

試合経過

浜松開誠館1-0藤枝東
得点
19松下蓮前半3分 
交代
7服部洸太郎
③浜松開誠館中
16古橋藍伍
②浜松開誠館中
前半40分   
5加藤涼
③TSV四日市1973
22間渕壱咲
②浜松開誠館中
後半19分   
19松下蓮
③浜松開誠館中
11日下航斗
②浜松開誠館中
後半19分   
   後半22分21増田瑛斗
②藤枝東FC
18森田一颯
①藤枝東FC
   後半30分8南部陽哉
③ヴィアティン三重U-15
25原田音生
②FC桜が丘
10川合亜門
③浜松開誠館中
6濱中伊吹
③Vervento京都
後半40+1分   
15岡田瑛太
③浜松開誠館中
2清水彩生
③フォルトゥナSC
後半40+4分   
SUBSTITUTE
GK12宮井駿浜松開誠館中 GK17秋山龍之介芦屋学園FC
GK21松浦迅ビエラ浜松開誠館中 DF2山本旬FC LESTE
DF17佐野兼勇浜松開誠館中 DF5大橋大洋藤枝東FC
DF24大高光輝浜松開誠館中 DF12橋本龍英京都サンガU-15
MF8大柴温大FCアラセリオ DF19増田陽斗藤枝東FC
MF9金子彪真ラルクヴェール千葉 DF22市野秀翔ジュビロ磐田U-15
MF13藤原舜AC Leggenda Gifu MF13澤野翔祐FC LESTE
FW25宗像玲瑠浜松FC MF14川口太崇藤枝東FC
    MF15福地諒大FC LESTE
    MF20野口佳音フェルボール愛知
    FW16笠井保秀藤枝東FC
    FW23太田金治ジュビロSS掛川

試合は開始早々からお互いにチャンス。開誠館がFW岡田瑛太の右サイド突破からのクロスにMF加藤涼がダイレクトボレーで合わせでチャンスを作ると、直後に藤枝東はFW木全悠太がDF安岡海翔からロングボールを呼び込み裏へ抜け出します。これはGK吉田壮馬が処理するも、こぼれ球をMF泉孝太郎が拾ってシュート。

互いにそれぞれチャンスを作った後の前半3分、開誠館1本目のCK。DF水谷健斗のキックをDF礒部舜也が合わせるもゴールならず、藤枝東DFにクリアされましたが、クリアを拾ったGK吉田壮馬が前線へロングボール、岡田がコントロールしてそのままシュートを放ったこぼれ球をFW松下蓮が押し込んで開誠館が先制しました。

MF髙橋成が靴磨きパフォーマンスでFW松下蓮のゴールを労う

先制点直後の前半6分にも中盤で得たフリーキックを水谷がゴール前へ入れると、こぼれ球を拾ったDF岩瀬琢朗が右サイドへ運んで折り返し、こぼれ球をMF服部洸太郎がダイレクトシュートを放ちクロスバーを叩きます。

ここから徐々に開誠館のゲームに。藤枝東はGKとDFラインでボールを回してビルドアップを狙いますが、開誠館がハイプレス。特に前半飲水タイム後から開誠館のプレスがさらに激しくなり、藤枝東は前線にボールを運べなくなりました。藤枝東の苦し紛れのロングボールはFW木全悠太に収まらずに簡単に跳ね返され、開誠館ボールに。

前半31分に藤枝東はようやく1本目のコーナーキック。混戦になるもこぼれ球は押し込めず。ただ、ここから藤枝東はペースを取り戻していきます。前半32分にも鈴木睡蓮がペナルティエリア内に侵入してシュート。前半34分にもMF望月瑠斗がゴール前へ侵入。

前半終了間際の38分、開誠館にアクシデント。藤枝東DF寺田理宇から木全に縦パスが入ると、開誠館MF服部が身体を入れてボールを刈り取りますが、その後転倒してから立ち上がれず。MF古橋藍伍と交代。

後半は交代なし。藤枝東は望月と泉の位置を入れ替えてスタート。配信では川合対策として泉をサイドに、前半孤立していた木全のサポート役として望月を真ん中にしたとの話でした。また、左の髙橋対策として足を痛めている永井を強行起用していたとのこと。

後半立ち上がりは藤枝東ペース。木全や望月にボールが収まり、選手間の距離が近くなってショートパスのテンポが上がりました。後半6分、8分にそれぞれチャンス。後半13分には泉孝太郎がドリブルから惜しいシュート。15分にも望月から惜しいシーン。

後半19分、開誠館は2枚替え。MF加藤涼と先制点を決めたFW松下蓮とに代えてMF間渕壱咲とFW日下航斗を投入。直後の後半20分に細かいパス回しから日下のシュート。

後半飲水タイム明けに藤枝東は注目の1年生FW森田一颯を投入。直後の23分に泉のスルーパスに抜け出した森田があわやのシュートを放ちますがオフサイド。

投入直後にチャンスを迎えるもオフサイド

さらに30分に2年生MF原田音生を投入し、木全と森田の2トップにして点をとりにいきます。

ただ、ここから開誠館は左サイドのMF髙橋成のドリブルを中心にまたペースを握っていきます。29分、31分にドリブル突破。さらに32分に右からの折り返しを中で合わせるも惜しくもゴールならず。

藤枝東にもビッグチャンス。木全の折り返しから泉が合わせようとするも直前でGK吉田が弾きます。このこぼれ球をMF鈴木睡蓮が詰めましたが枠を外れました。

後半ATに守備に奔走していたMF川合亜門代えてDF濱中伊吹を中盤の底に投入、フォーメーションを4-1-4-1に変更。

さらにMF岡田瑛太に代えてDF清水彩生を投入。

このまま開誠館が逃げ切り、創部21年目で初のインターハイ県大会制覇を成し遂げました。

所感

浜松開誠館は、昨年の選手権でレギュラーだったMF友田龍成やU-16静岡県選抜歴のあるFW米村修人や全中優勝世代のストライカーでプレシーズンはウイングバックとして出場機会を掴んでいたDF田窪悠己、昨年U-15日本代表候補入りしたMF大石櫂などがメンバー外。また、MF大柴温大とDF濱中伊吹がスタメンから外れました。開誠館は本当にメンバーが読めないです。

今年の開誠館は全員が例年通りのハードワークという土台の上に技術をしっかり上乗せしているという感じがします。静学のように露骨なテクニックという感じではないですが、しっかり上手いんですよね。その中でもある意味異端なのが左サイドのFW髙橋成。特に後半、キレのある切り返しを武器にチャンスを作り続けました。右サイドの川合が低い位置から一気にロングボールでサイドチェンジして走らせ、髙橋が個人技で決め切るという場面は他の試合でも目にしていましたが、パターンのひとつとなっています。

MF川合亜門はプリンスリーグから変わらず右サイドでプレー。立ち上がりにテクニックを見せて深い位置まで侵入。縦突破はやはりほとんどなかったものの、周りの選手とのパス交換などからチャンスを作り、守備でもかなりハードワーク。チームでもかなり別格の存在感でした。

川合と右サイドでコンビを組んだDF水谷健斗も強固な守備はもちろんのこと、高いキープ力を見せました。春のヤングサッカーフェスティバルで静岡県ユース選抜に選ばれていましたが、その名に恥じないプレーだったと思いました。

藤枝東は特に後半は攻め込んでいたものの得点することはできず。交代カードが森田一颯と原田音生の2枚だけというのは、正直選手層の薄さを感じました。この点をどこまで改善できるか。

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