高円宮杯プレミアリーグWEST第8節 静岡学園vs帝京長岡

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プレミア再開

インターハイ静岡県大会で無事優勝し、全国大会の切符を手にした静学。プレミア再開最初の相手は、初のプレミア参戦ながら既に4勝を挙げている帝京長岡。帝長も危なげなくインターハイ新潟県大会を制して時之栖に乗り込みました。

帝長のセカンドユニは赤。かっこいい。

帝京長岡は2019年の選手権準決勝で青森山田をチンチンにしたテクニカルなサッカーのイメージ。

2019年の帝京長岡はDF吉田晴稀、MF谷内田哲平、FW晴山岬の3人が高卒プロ入りし、大学経由でMF田中克幸とGK猪越優惟が今季プロ入り。当時1年生だったMF松村晟怜は高卒で湘南ベルマーレへ入団。FW矢尾板岳斗は大学経由でYSCCフットサルへ入団し、MF本田翔英はカリフォルニア大バークレー校経由でドイツ4部のFCデューレンでプレーしています。とにかくタレント揃いの年でした。

選手権では結局青森山田が勝利しましたが、内容は帝京長岡という評価が大半でした。ちなみにこの年の選手権、決勝は青森山田vs静岡学園となり、静学が逆転で優勝を手にしました。

高校サッカーにハマるきっかけはこの年の選手権でした
ちなみにこのとき松木は高校1年生

静学vs帝長のテクニック対決になるのか、注目です。

試合記録

静岡学園高校 vs 帝京長岡高校 試合情報|高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2024|JFA.jp
高円宮杯プレミアリーグ 2024大会公式サイトのWEST 静岡学園高校 vs 帝京長岡高校の日程・結果ページです。試合結果、出場記録、公式記録を掲載しています。

スタメン

静学は選手を大幅に入れ替え。

守備の要のDF矢澤怜士、右SBで出場経験の多いDF山内星之介や左右のSBをこなせるDF望月就王、2年生ながらレギュラーの座を掴んでいたMF四海星南が今節はベンチ外。反対にプレミアでのプレー経験が多くない2年生MF篠塚怜音やDF関戸海凪、MF金野類とMF金野仁の金野ツインズがスタメン入り。加えてFW浅居潤亮がプレミア初のベンチ入り。校内でインフルが流行ったりしてるのか?と疑うレベルに陣容が変わりました。

帝長は静学とは対照的にいつものメンバー。キャプテンDF山本圭晋はU-17日本高校選抜。プレミアメンバー唯一の1年生MF和食陽向(わじき ひなた)は左SHでスタメン。MF香西大河(こうざい たいが)はエスパルス静岡出身。しっかりレギュラーを確保しています。チームトップの6得点を挙げているFW安野匠、4得点のFW新納大吾(にいのう だいご)もスタメン。

交代・得点

静岡学園2-3帝京長岡
得点者
7天野太陽38分 
 40分25和食陽向
 41分オウンゴール
 57分9新納大吾(アシスト:2遠藤琉晟)
5野田裕人(アシスト:7天野太陽)77分 
交代
6鵜澤浬
③清水エスパルスJY
10山縣優翔
②千里丘FC
HT   
16金野仁
③1FC川越水上公園
5野田裕人
③FC DIVINE
59分   
   76分10柳田夢輝
③フレスカ神戸
8和田陸
③ガンバ大阪JY
26金野類
③1FC川越水上公園
19今田桜雅
③東急Sレイエス
85分   
   90+1分25和食陽向
①フレスカ神戸
30永井仁之
③セレッソ大阪西
20堀川隼
③VIVO FC
13乾皓洋
③高石中央FC
90+3分   
   90+4分9新納大吾
③千里丘FC
12稲垣純
②FC東京むさし
SUBSTITUTE
GK1野口晟斗 ③大阪東淀川FC GK17道菅陽斗 ③ガンバ大阪JY
MF8山下輝大 ③静岡学園中 DF26春日龍二 ②長岡JYFC
FW21浅居潤亮 ③ガンバ大阪JY MF19北村唯 ③SOLTILO千葉
  FW20横山聡 ③サンフレッチェびんご

静学はハーフタイムで左SB鵜澤浬を下げて10番MF山縣優翔を投入。山縣はボランチでプレーし、前半ボランチでプレーしていたMF金野類が左SBへ。

そして3失点目の直後の59分、新チーム発足から怪我で長らく戦列を離れていたキャプテンDF野田裕人が右SHで今季初出場。

85分には足を攣った金野類に代わってDF今田桜雅が出場。同じタイミングでフォーメーションを4-4-2に変更。トップ下のMF天野太陽が左SHに移動し、FW大木悠羽とMF加藤佑基の2トップに。

最後、後半ATにMF堀川隼に代わってMF乾皓洋が出場。

ハイライト

またどっかの人がYouTubeに上げてくれるかもしれませんが、とりあえずはJスポーツのハイライトを載せます。

試合は基本的に静学がボールを保持する展開。前半38分、MF金野仁のカットインシュートのこぼれ球をMF天野太陽が押し込んで静学が先制。

しかし、直後の40分に右サイドからのクロスをクリアし切れずに帝長の1年生MF和食陽向が押し込んで同点。続く41分、左SB鵜澤からMF堀川へのパスがズレたのを見逃さずに静岡出身のMF香西大河がパスカットして右サイドに展開、10番柳田がダイレクトで上げたクロスを静学GK有竹拓海がまさかのキャッチミス。ボールはそのままゴールラインを割って帝長が逆転。

後半、静学はDF鵜澤浬に代わってMF山縣優翔を投入。MF金野類が左SBへ移動。

57分、帝長右サイドからのクロスをFW新納大吾がダイレクトボレーを突き刺すゴラッソを決めて3点目。

3失点目の直後となる59分、静学は右SHに野田裕人を投入。60分のコーナーキックをいきなり野田が合わせるも惜しくも決まらず。77分、左サイドのスローインから大木悠羽→天野と繋いでクロス、ファーで野田が合わせて2-3。

最終的に帝長が逃げ切りました。

野田裕人 ようやく復帰

キャプテン野田裕人がようやく今季公式戦初出場。選手権後から怪我で戦列を離れており、新人戦・インターハイでも出場がありませんでした。インターハ後に6月復帰という話が出ていましたが、思ったよりすぐに出場機会がやってきました。

篠塚に代わって右SBに入ると思っていましたが、右SHの金野仁と交代で出場。そのまま右SHでプレーしました。

野田は入って早々コーナーキックを頭で合わせ、その後も何度も右サイドを駆け上がってクロスを供給。存在感を見せました。

ただ、まさか復帰初戦でゴールを決めるとは思っていませんでした。左サイドでスローインを受けた大木が天野に繋ぎ、天野がグラウンダーのクロス。ファーサイドへ走り込んだ野田が合わせてゴール。選手権で得点を量産したのはフロックじゃありませんでした。

野田と交代した金野は先制点に繋がるシュートを放ったり、開幕戦以来の公式戦でスタメン出場し、まずまずのプレー。しかし、なかなか1対1で抜き切れない場面があったり、簡単に後ろを向いてしまう癖が出てしまっていたり、逆転されて停滞した雰囲気を打破するまでの活躍とはいきませんでした。そういう意味では妥当な交代だったのかなと思います。

貴重な左利きのプレースキッカー

大木悠羽 未だ2ゴール・・・

静学のエース大木はプレミアで8試合2ゴール。ボールをキープできるし、技術的に見ても明らかにプレミアトップレベルの選手ですが、得点以外の仕事に忙殺されている印象。シュートは1試合1〜2本でストライカーとしてはやはり少ないと思います。もっと大木を得点に専念させたいところ。なかなかもどかしい状況ですが、大木が得点を取れるようになれば自ずと静学の順位は上がっていくはず。

山縣優翔 エースの道はまだ遠い

山縣は今節後半からの出場。左SBの鵜澤に代わってボランチとして投入されました。後半開始早々にものすごい勢いでボールを持ち上がって得点への意欲を見せましたが、その後は強烈な存在感を見せられず。”世代別日本代表”とか”静学の2年生10番”とか肩書きが大きすぎるせいだとは思いますが、私はここ最近の山縣のプレーに物足りなさを感じています(個人的な感想です。気にしないでください)。

やはりもっとゴールに絡むプレーを見たいし、目の覚めるような決定的なスルーパスを見たいですね。無難な横パスが多い印象だし、多分プレミアではまだシュート0本です。大島僚太のような選手になれる資質は十分あると思っています。期待大。

The高体連サッカー

帝長は先制点を奪われたもののすぐに逆転、そして後半の新納のゴラッソ。静学のミス絡みとはいえすぐに2点取ったのはさすがだし、新納のシュートはあんなん止めようがないですね。

帝長はテクニカルなイメージがありましたが、見事に裏切られました。あまりテクニックで打開するという感じではなく、フィジカルを活かした速攻という印象がかなり強かったです。雰囲気が野球部みたいで、とにかく声を出して盛り上げるみたいな部分も含めてThe高体連って感じでした。

帝長の選手は静学同様高身長の選手があまりいないこともあってか、セットプレーは何かしら工夫していました。キッカーは必ず2人立って、必ずと言っていいほどフェイントかけるし、1回目のコーナーはトレインを仕掛けてきました。

10番柳田と25番和食がキッカー
和食が蹴ると見せかけて蹴らない
柳田が蹴ると見せかけて・・・蹴らない
蹴ったのは和食

プレミア初参戦で既に5勝、堂々の3位という上出来な前半戦を過ごしています。このまま残留を決めて上位フィニッシュできるか期待がかかります。

順位

第8節を終えて、静学は11位。なんとか最下位は免ていますが、かなり厳しい状況。次戦のファジアーノ岡山U-18戦に勝って、まずは晴降格圏から脱出したいところ。

岡山U-18はDF6川上航生、MF5南稜大、MF7藤田成充、MF9三木ヴィトル、MF10磯本蒼羽の5人が今季Jリーグ2種登録を勝ち取っています。

ファジアーノ岡山U-18 磯本蒼羽、川上航生、藤田成充、三木ヴィトル、南稜大 各選手トップチーム登録(2種)のお知らせ | ファジアーノ岡山 FAGIANO OKAYAMA

MF三木はルヴァン杯1回戦のテゲバジャーロ宮崎戦で途中出場、2回戦の横浜FC戦でスタメン出場し79分までプレーしています。MF南稜大も三木ほど長時間ではないですが、ルヴァン杯宮崎戦と横浜FC戦でともに途中出場しています。

また、天皇杯の2種登録も含めれば合計12人が2種登録されています。天皇杯は1回戦の愛媛FC戦ではFW末宗寛士郎がベンチ入りを果たしました。

ファジアーノ岡山|チーム紹介|天皇杯 JFA 第104回全日本サッカー選手権大会|JFA.jp
天皇杯 JFA 第104回全日本サッカー選手権大会に参加するファジアーノ岡山のチーム紹介ページです。
  • MF10磯本蒼羽(3年)→62番
  • DF6川上航生(3年)→63番
  • MF7藤田成充(3年)→64番
  • MF9三木ヴィトル(3年)→65番
  • MF5南稜大(3年)→66番
  • FW11石井秀幸(3年)→67番
  • DF17繁定蒼(3年)→68番
  • FW13末宗寛士郎(2年)→69番
  • DF31千田遼(2年)→70番
  • MF24田邊健太(2年)→71番
  • DF4瓶井常葉(2年)→72番
  • GK1脇谷静香(3年)→73番

ということを踏まえると、次節の岡山U-18も当然ながら強敵。

ただ、同じく下位に沈む相手、ここで勝てないと残留が本格的に厳しくなってくるので頑張ってほしいです。

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