プレミアリーグがようやく開幕しました!

静学は今年のユニホームからSHIZUGAKUの文字がなくなり、スポンサーがつくようになりました。静学ユニの1番かっこいいポイントがなくなったのでどうなのかなーと思っていましたが、意外にも全然違和感がありませんでした。総体や選手権ではSHIZUGAKUのデザインが復活しますし、スポンサー掲載することで活動費を調達できるなら全然OKだと思います。


大津も去年までは胸にOHZUのロゴがついていましたが、今年からスポンサーに変わっています。


試合記録


スタメン
静学のスタメンは少し意外な人選。GKは日本高校選抜GK有竹拓海。4バックは右からDF松永悠輝、DF吉田俐軌、DF塚田哲也、DF石川舞偉。中盤は3枚でU-16日本代表MF山縣優翔、日本高校選抜MF篠塚怜音、MF藤原晃太郎。右WGにMF神吉俊之介、左WGにMF四海星南、センターフォワードにFW佐々木雄基。前線3人はヤングサッカーフェスティバルの静岡県ユース選抜メンバー。
Jヴィレッジカップで塚田のセンターバック起用や松永のサイドバック起用は試していましたが、まさかプレミア開幕戦でやるとは。また、MF北田優心やMF前田一樹などもいて激戦区の中盤で藤原が開幕スタメンになるとも思っていなかったし、四海のサイド起用も意外。そして、センターフォワードはFW上田悠世がファーストチョイスだと思っていたらベンチ入りすらしていませんでした。総じて意外なスタメンという感じです。

昨年プレミア優勝チームの大津も4-3-3。GKは昨年プレミア14試合出場で有竹と同じく日本高校選抜のGK村上葵。4バックは右からDF開地心之介、 DF今井獅温、DF松野秀亮、U-16日本代表候補の2年生DF渡部友翔。アンカーにMF福島悠士、インサイドハーフはU-17日本代表兼日本高校選抜のDF村上慶と10番MF福島京次。右WGにMF岩﨑天利、左WGにMF有村颯太、そしてセンターフォワードにFW山下虎太郎。

村上慶はセンターバック、サイドバック、ボランチのできるユーティリティな選手という話は聞いていましたが、まさかさらに高い位置で起用されるとは。と思ったらインタビューで攻撃的なポジションもできると答えてました。2023年の10番で現在水戸ホーリーホックでプレーする碇明日麻のようにあらゆるポジションをハイレベルでできるようになりたいとのこと。

得点・交代
静岡学園 | 1-1 | 大津 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
得点 | ||||||
14佐々木雄基 | 56分 | |||||
90+3分 | 5村上慶 | |||||
交代 | ||||||
61分 | 11有村颯太 ③FCKマリーゴールド天草 | → | 17山本翼 ②ソレッソ熊本 | |||
23藤原晃太郎 ③フレスカ神戸 | → | 12山田悠太 ③清水エスパルスJY | 74分 | |||
81分 | 2開地心之介 ③クレフィオ山口 | → | 15内村涼夏 ③ソレッソ熊本 | |||
11神吉俊之介 ③アミザージ神野 | → | 7北田優心 ③ガンバ大阪JY | 90+1分 | |||
SUBSTITUTE | ||||||
GK30福元泉太 | ③ | SC豊田ペレニアル | GK21篠原伊吹 | ③ | ロアッソ熊本JY | |
DF4筒井龍之介 | ③ | 虎ジュニア | MF8菊地奏楽 | ③ | FC Livent | |
MF15加藤翼 | ③ | 静岡学園中 | FW18田中咲翔 | ③ | FC Livent | |
MF16杉田和心 | ③ | 静岡学園中 | FW19和泉陽光 | ③ | ロアッソ熊本JY | |
FW18坂本健悟 | ③ | 大阪市ジュネッス |
静岡学園 | 1-1 | 大津 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
後半 | 前半 | チーム合計 | 前半 | 後半 | ||
2 | 0 | 2 | シュート | 9 | 2 | 7 |
3 | 2 | 5 | GK | 5 | 2 | 3 |
0 | 0 | 0 | CK | 4 | 3 | 1 |
9 | 1 | 10 | 直接FK | 10 | 5 | 5 |
1 | 1 | 2 | 間接FK | 6 | 4 | 2 |
1 | 1 | 2 | (オフサイド) | 6 | 4 | 2 |
0 | 0 | 0 | PK | 0 | 0 | 0 |
静学は前半30分過ぎくらいから四海星南と藤原晃太郎の位置を入れ替え。藤原がサイドに張るように。

前半は0-0、ハーフタイムの交代はお互いなし。
56分、大津DFがペナルティエリア左側で不用意に出した緩いパスを佐々木雄基がカットし、そのまま左足で巻くようなシュートを突き刺して静学が先制。直前にも同じような位置で佐々木が同じようなシュートをギリギリ枠外に放っており、上手くフィーリングを調整したシュートでした。
そのまま静学のペースになるかと思われましたが、61分に大津は左WGの有村颯太を下げてMF山本翼を投入。この時にフォーメーションを3-4-2-1に変更。


村上慶が3バックの右に入り、攻撃力が落ちるかと思いきやウイングバックに入ったDF開地心之介とDF渡部友翔がイキイキと攻撃参加するように。特に渡部は対面の神吉俊之介の戻りが遅い場面が多かったこともあって優位な状況が増加しました。
74分に静学は左WGの藤原晃太郎をMF山田悠太に交代。対する大津は81分に右WBの開地心之介をMF内村涼夏を投入して更に攻勢を強める交代。
静学は徐々に大津の攻撃にも対応できるようになり、91分に神吉俊之介を北田優心に代えて逃げ切りまであと一歩というところでしたが、ペナルティエリア真ん中付近で大津が直接フリーキックを獲得。10番MF福島京次のフリーキックはポストを叩き、こぼれ球をDF村上慶が頭で押し込んで同点に。土壇場で大津が追いついて1-1で試合終了となりました。
所感
昨年は開幕5連敗、ホームでの大津戦は1-8と大敗を喫しました。大津は3月のサニックスカップ国際ユースで東福岡やサガン鳥栖U-18、帝京長岡とプレミア勢に勝利して優勝を果たしており、大津相手にどれだけできるかが今後へ向けての物差しになります。

結論から言うと、今年の静学はやはり力があるということになります。大津のプレス強度が去年ほどではない(とはいえ強烈ですが)ということもあると思いますが、静学は大津のプレスを慌てずにいなし、DFラインで無理に繋いで奪われるくらいならロングボールで逃げるという判断もあり危なげなく戦えていました。
また、静学は例年よりも守備にも力を入れているということもあり、守備の寄せの速さで大津よりも優位に立つことができ、ロングボールなどの縦パスに対しても競り合いで負けずに弾き返すことができていました。

特にDF吉田俐軌の強さは圧倒的で、大津のFW山下虎太郎に全く仕事をさせませんでした。センターバックで吉田の相方となったDF塚田哲也も危なげのない対応。かなり声を出して味方に喝を入れており、センターバック向いてるなぁと思いました。試合結果等見る限り塚田は昨年までおそらく攻撃的なポジションでプレーしており、守備的なポジションを始めたのは最近だと思うのですが、しっかり対応できているのはすごいです。


また、唯一2年生でスタメン入りしたDF松永悠輝は元々サイドのドリブラーであり、サイドバックとしてプレミアの舞台で守備できるのか?と思っていましたが全然やれていたし、必要とあらば運ぶこともできるしボールを持った時の落ち着いた対応も光りました。

左SBの石川舞偉は上下動がかなり激しく、前線まで上がった後の戻りが遅くなってしまうことも多々ありましたが、守備では「ヨイショー!」と叫びながらスライディングしてクリアするなど気合が入っていました。中3のときにヤングサッカーフェスティバルでU-16静岡県選抜のメンバーに入り、アスルクラロ沼津U18への昇格をおそらく蹴って静学へ進学しましたが、昨年までは県リーグでプレー。3年生になってようやく日の目を浴びる時が来たようです。


中盤の選手は攻守の切り替えが早く、ボールキープもいつもながら上手くて優位に立っていました。



山縣優翔は守備の軽さが課題という話があったようですが、今日の試合を見る限りでは激しくボールを奪いに行く場面が多く、かなり改善されていたと思います。今日の試合ではチャンスに絡むプレーが少なかったような気もしますが、いつも通りやれば今後そういうプレーも増えていくと思います。

藤原晃太郎は四海や篠塚、山縣に比べるとまだプレミアの強度に慣れていないように見えましたが、全力で戻ってボールを奪う場面など守備のインテンシティがありました。攻撃面でもカウンターで最前線までボールを運ぶ好プレーもありました。プレミアに慣れたらさらに良い部分がたくさん出てくると思うので期待。


佐々木は選手権や新人戦では2列目が主戦場になっていましたが、今節ではプリンスリーグ同様FW起用となりました。序盤はパスのフィーリングが周りと合っていないように見えましたが、持ち味のドリブルを出せている場面もあり、良い感じ。何より得点という結果を出してFWの役割を果たすことができたのは大きいと思います。何気に戻りオフサイドが多かったですが、あまり気にすることはないと思います。


唯一気になったのが右WGでスタメンだった神吉。あまり気分良くドリブルができていなかったからか、低い位置でボールを持ちすぎてロストする場面や判断が良くない場面があったように思います。また、大津が3バックに変更してDF渡部友翔がウイングバックで攻撃的になった時に付ききれずにピンチに陥った場面も何回かありました。要所ではスライディングでボール奪取する良いプレーがあったものの、改善要かなと思いました。

ゲキサカの記事によると、渡部は縦切りを徹底していたようです。たしかに神吉は後半ボールを持ったら中に行こうとすることが多かったですが、渡部の対応によるものだったとは。渡部、素晴らしい守備力。

全体としてボールを持てている時間は長かったものの、シュート数は後半の佐々木の2本のみ。対する大津はトータル9本のシュートを放っていました。今後シュート数は増やしていきたいところ。打たなきゃ何も起こらないですし。
順位
開幕節の試合結果は以下の通り。ヴィッセル神戸U-18はMF濱﨑健斗がトップチームでベンチ入りしているため不在ですが、1年生の里見汰福の2ゴールなどで昇格組のアビスパ福岡U-18に快勝。ちなみにFC東京U-18もMF北原槙がトップチームでベンチ入りしたため不在でしたが、青森山田にしっかり勝利しています。ガンバ大阪ユースはU-20アジアカップで正GKだった荒木琉偉が出場したものの0-1で敗れています。
- 神村学園 0-0 東福岡
- ヴィッセル神戸U-18 4-1 アビスパ福岡U-18
- 神戸:片山航汰、里見汰福×2、森分圭吾
- 福岡:松尾遼磨
- 名古屋グランパスU-18 1-0 ガンバ大阪ユース
- 名古屋:小島蒼斗
- ファジアーノ岡山U-18 4-1 帝京長岡
- 岡山:行友翔音、安西来起×2、坂本蓮太
- 帝長:OG
- サンフレッチェ広島ユース 2-1 サガン鳥栖U-18
- 広島:信重亮二朗、宗田椛生
- 鳥栖:新川志音
- 静岡学園 1-1 大津
- 静学:佐々木雄基
- 大津:村上慶

まだ22分の1試合が終わっただけなので順位への言及は特になし。