こんばんは、カトリーヌです。
仕事を終えてツイッターを見ていたらこんな記事を目にしました。
要旨としては
・「越境入学するには保護者も県内へ転居しなくてはいけない」という規定がある。
・藤枝東高では願書受付時と入学後に保護者と生徒の住所を確認している。
・入学後も親が転居していないケースがあることを把握していたが、黙認していた。
・藤枝東高ではこの規定違反を14年以上犯していた。
ということみたいです。
藤枝東は公立のわりにやけに県外出身者が多いと思っていましたが、そういうカラクリだったんだなとちょっと納得しました。笑
目次
越境入学とは
越境入学とは、「自分の居住している学区外の学校に入学すること」を指します。
学区外というのは県外という意味ではなく、各都道府県が設定した学区という意味みたいです。
たとえば、静岡県もかつては9つの学区に分かれていて、学区外の学校には原則入学できませんでした。つまり、藤枝に住んでいる生徒は清水東のサッカーに憧れていても入学はできないという状況でした。現在は静岡県はこの学区を撤廃し、県内の高校ならどこでも入学することが可能となっています。
今回は”県外からの越境入学”に絞ってお話していきましょう。
越境入学の可否は自治体によって様々ですが、県外からの越境入学は基本的に禁止している自治体がほとんどみたいです。
ただし、越境入学にも例外はあり、親と転居する場合は認められているケースがほとんどのようです。
静岡の越境入学事情
今回の問題の渦中にある静岡県ですが、在籍している中学の先生が静岡県の教育委員会に直接電話して受験資格があるかどうか確認するという形をとっているみたいです。
ただこれ、2010年の資料なので何とも言えないですね。2022年の募集要項にも県外からの受験に関しては触れられていないですし、あまり想定していないというのが正直なところでしょうか。。。
一般人である我々には詳しいことは分かりませんでした。。。
他県の越境入学事情
他県のHPには県外からの志願者向けの募集要項が書いてありました。
静岡以外の越境入学事情は千差万別といったところでしょうか。
公立のサッカー強豪校のある県に絞って調べてみました。
千葉県(市立船橋高校)
千葉県といえば流経大柏高校と市立船橋高校の2強ですよね。
ともにプレミアEAST所属、毎年インターハイ、選手権で千葉県の覇権を争っております。流経大柏は私立高校なので全国から有望な選手が集まってきますが、市船は公立高校です。越境入学禁止の可能性は十分あります。
千葉は県外からの越境入学は禁止
ネットに市船の越境入学に関するQ&Aがありました。
これを読む限り、越境入学は禁止のようですね。
(ただし、親も県内に転居してくる場合はOKです)
https://www.ichifuna.ed.jp/file/2020/04/ad2682eba706ad78a330bb65ffe98dec-1.pdf
メンバーを見てみると、千葉県内の選手中心で県外の選手は数人という感じでした。
熊本県(県立大津高校)
次に、先日行われた高校選手権で準優勝した大津高校のある熊本県。
準優勝メンバーには神奈川県の藤沢市立鵠沼(くげぬま)中出身の小林俊瑛選手ら数人の県外出身選手がいます。
県外からの入学は募集定員の5%までOK
熊本県では県外からの入学は募集定員の5%以内であればOKとのことです。
また、体育科等の一部学科では募集定員の5%以内という枠も緩和可能とのことです。
つまり、小林俊瑛選手の在籍、全く問題ありません!
三重県(四日市中央工業高校)
三重県は四中工が有名ですよね。
身近なところではアスルクラロ沼津の森夢真選手が四中工出身ですね。
三重では越境入学が問題に
三重県では2017年に藤枝東と同様に越境入学が問題となっていました。
三重県も静岡県と同様、保護者の転居を条件に越境入学を認めており、出願時に就業予定証明書や賃貸契約書の提出を求めていたようです。しかし、「合格後に転居予定」としながら実際には親は転居しないというケースが相次いでいたとのこと。
この問題を踏まえ、現在の三重県は越境入学に関して以下のようにしております。
①保護者とともに三重県に転居予定の場合
②保証人を確保した場合
③保護者が居住している都道府県に志願する学科を設置する学校がない場合
④県内在住で、保護者とともに志願学区外に転居予定の場合
⑤県内在住で県外の中学へ通っている場合
ポイントは、②保証人を確保した場合です。
これは寮の管理人を保証人とするのもOKとのことで、大幅に緩和されております。
越境入学は悪なのか
公立高校は地域住民のためにある
この原則に則れば、県外住民が越境入学してくることは好ましくありません。
地域住民の支払った税金によって運営されているのに地域住民に還元されていないわけですからね。
ただし、どの都道府県ももともとあった県内の壁、学区の廃止に取り組んでいますし、場合によっては県外からの受け入れもしており、考え方はそれぞれといえます。
千葉のように県外からの越境入学は認めない!
というスタンスをとることもあれば、
熊本のように何%かは県外も認める寛容なスタンスをとるところもあります。
また、三重のように、もともとは認めない(というかあまり想定していなかった)けど緩和したというケースもあります。
今回の藤枝東の事例においても、川勝静岡県知事は
県内の高校生を大事にすることは言うまでもありませんが、高校生全体を大事にするという思想もある。
(県外生徒の受け入れについて)全く問題ないと思っており、どういうフレキシブルな対応を取られるのか注目したい。
と述べており、三重県のように県外生徒受け入れの姿勢を示しております。
個人的には、地元の選手が大半を占めている方が身近に感じられて応援しがいがあるなと思っています。
自分が高校生の頃の静学は地元で有名だった選手が中心となっており、「小学生の時に対戦したあいつがインターハイで得点王獲ったのか!」となんだか誇らしい気持ちになったり、彼らが住んでいた街を車で通ったときに「このあたりで大島選手は幼少時代を過ごしたのか」と謎に感慨にふけったりできました。
ただ、今の静学は主力の大半が関西出身で、地元の高校を応援しているのに地元で育った選手を応援しているわけじゃないという複雑な気持ちになってしまいます。まあ、静学は独自のスタイルがあるのでまだ平気ですが。。。
まあ、やっているサッカーに魅力を感じてくれてわざわざ遠方から来てくれてる選手に否はなにもありませんけどね。入学後、競争に勝ち残ったからこそ試合に出れているわけですし、全国に出たのであれば静岡県の誇りを胸に戦ってくれるわけですからね。
藤枝東をはじめ、県内のほかの公立高校も多国籍軍になってしまうのか否か・・・
これからの動向は要チェックです。
静岡のサッカー少年たちよ、頑張れ!
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