【レビュー】静岡県新人戦 浜名高校vs静岡学園高校

高校サッカー
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浜松の古豪、浜名高校が19年振りに優勝しました!

浜名はJ2ツエーゲン金沢の柳下正明監督や南アフリカW杯日本代表FW矢野貴章(栃木SC)、ジュビロ磐田で活躍したMF松浦拓弥(横浜FC)、伊藤槙人(ジュビロ磐田)などを輩出し、インターハイ出場7回(優勝2回)、高校選手権出場2回(準優勝1回)を数える名門。しかし、2006年のインターハイ予選を最後に優勝から遠ざかっており、いわゆる古豪という立ち位置。所属リーグもかつてはプリンス東海所属でしたが、ここ数年は県1部リーグがメインの舞台になっています。

対する静岡学園は、2019年に選手権全国優勝、2021年にインターハイ全国ベスト4と選手権全国ベスト8と全国屈指の強豪。プリンス東海では常に優勝争いをし、昨年昇格したプレミアWESTでは4位になりました。プロ選手も毎年のように輩出しており、2019年はJ1鹿島アントラーズMF松村優太、2021年はDF伊東進之輔(北九州)、MF玄理吾(徳島)、MF川谷凪(清水→岡山)、MF古川陽介(磐田)、2022年はDF行徳瑛(名古屋)、MF髙橋隆大(ガンバ大阪→奈良クラブ)と下部組織並みです。

試合記録

浜名は右SB白岩勇路とFW木村晴跳を除く先発9人が高校選手権県大会でメンバー入りし、ベスト4という成績を残しました。特にDF細見和志、DF三森遥稀、MF藤田祥真、MF朝井陽之は選手権準々決勝、準決勝で先発しています。また、FW川嶋琉之亮は国体メンバーで、ベンチ入りしているMF野澤康祐とFW津田廉大もそれぞれ春のヤングサッカーフェスティバル、東海国体で静岡県選抜の一員としてプレーしました。

対する静岡学園は、高校選手権のメンバーに入っていたのはGK中村圭佑、MF福地瑠偉、MF高田優、FW神田奏真の4人。

浜名高校 1-0 静岡学園高校
得点者
9西岡修斗 前半19分
交代
17木村晴跳
②浜松市立丸塚中
13津田廉大
①浜名JY
HT
後半8分 5眞井礁伍
②ガンバ大阪JY
15田嶋旦陽
②FC渋谷
後半16分 7吉村美海
②大阪市ジュネッス
23菅井海翔
②鹿島アントラーズノルテ
後半27分 13森崎澄晴
②刈谷JY
22大木悠羽
①清水エスパルスJY
後半32分 9神田奏真
②大阪東淀川FC
20岩本耀太
②大阪市ジュネッス
10加藤千寛
②ジュビロSS浜松
15林拓海
②浜名JY
後半32分
9西岡修斗
②浜松市立積志中
22鈴木恭慈
①ソーニョ掛川
後半35分
SUBSTITUTE
GK1伊藤元輝(②浜松市立浜北北部中) GK17及川初(②松本山雅U-15)
DF4藤原匠真(②浜松市立浜北北部中) GK25松本寅似(②伊丹FC)
DF20遠藤修平(①浜名JY) DF2望月飛翔(②静岡学園中)
DF23松本遼(①ジュビロSS磐田) DF14野田裕人(①FCディバイン)
MF11朝井陽之(②浜松FC) DF21提坂煌世(②静岡学園中)
MF14縣大翔(①Honda FC) DF24水野朔(②アイリスFC住吉)
MF16岡本昊也(②FC豊橋デューミラン) MF16大平青空(②ディアブロッサ高田)
MF19野沢康祐(①Honda FC) MF18野瀬快(②MIO東近江)
FW21照井宥津樹(②Fukuroi FC) MF19大村海心(②大阪東淀川FC)
FW24荒川登琉(①ジュビロSS磐田) FW11石川智也(②エスパルス静岡)
FW25川井孝良(①浜松市立丸塚中)

浜名はメンバー25人全員静岡西部出身だそうです。対する静岡学園は関西出身がメインで13人、静岡出身は6人です。

試合映像

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感想

ルーキーリーグ関東MVP&得点王のFW神田奏真、ルーキーリーグ全国大会MVPのMF志賀小政、そしてU-18日本代表GK中村圭佑を擁する静学が余裕で勝つと思っていましたが、まさかの無得点で負けました。所属カテゴリーで言えば、浜名が県1部なのに対して静学はプレミア、そしてBチームですらプリンス所属であり、やはり負けることは考えにくいのですが・・・。

気がかりはFW神田奏真が未だに目覚めていなさそうなところ。昨年のプレミアでは10ゴールを挙げて一見結果を残したように見えますが、このうち5ゴールは東福岡相手に固め打ちしたもの。また、新人戦では5試合7得点でチーム得点王となりましたが、これも3回戦日大三島戦で4得点、準々決勝聖隷戦で3得点と固め打ちしています。そういう意味では決勝を除く4試合で得点を挙げたMF志賀小政の方が安定感がありますね。

今年の静学は神田奏真の覚醒にかかっていると言っても過言ではないと思うので、頑張ってほしいところ。

 

浜名は守備がめちゃくちゃ固かったです。後半は攻撃に力をかけられない場面が見られましたが、守備の集中力は最後まで切らさずウノゼロで勝利しました。また、押し込む場面は多くなかったもの、決定的な場面を何度か作ることができており、2点目を取れてもおかしくなかったです。

勝ちあがってくるのは川嶋などの県選抜メンバーが3年になる来年かなと思っていましたが、新人戦で早速結果を出して驚いています。今年の県リーグはプリンス東海から常葉大橘、清水桜が丘の2チームが降格してきてかつてなくハイレベルな戦いとなりますが、ここでプリンス昇格をつかみ取れればかなり大きいと思います。

トーナメント表

優勝:浜名
準優勝:静岡学園
ベスト4:清水桜が丘、磐田東
ベスト8:藤枝明誠、富士市立、藤枝明誠、聖隷クリストファー
ベスト16:日大三島、袋井、飛龍、浜松開誠館、静清、清水東、東海大翔洋、科学技術

ジャイアントキリングは昨年までプリンスに所属していた常葉大橘が県3部の静清に1-2で敗れたのみで、基本的には実力通りかなという印象です。

とはいえ、ベスト4のメンツを見てみると静学以外は県1部。準々決勝でプリンス勢が全滅しました。選手権優勝の浜松開誠館はインターハイ優勝の磐田東に敗れてベスト16。その磐田東は静学相手に延長戦まで持ち込み善戦しました。

静学の一強になると思っていましたが、正直今年はどうなるか想像がつかないです。笑

ある意味楽しみですし、今年こそはインターハイ、選手権で観客制限なしの声出し応援が戻ってきてほしいです。

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