選手権県大会決勝トーナメント1回戦、清水ダービーです。前日までの天気予報では2〜5ミリの雨だったのであまり行く気がありませんでしたが、当日の朝確認したら1ミリの予報になったので行くことにしました。選手権の裾野陸上競技場、毎年雨が降ってる気がします。
さて、清水ダービー。トーナメントではここ数年清水桜が丘が勝ってるイメージがあります。2022年の選手権は延長の末清水桜が丘が3-2で勝利、2023年のインターハイ準決勝では清水東が優勢に試合を進めるもコーナーキックからの2発でやはり清水桜が丘が2-1で勝利しています。
とはいえ、今年の対戦成績ではリーグ戦で1勝1敗、直近の試合では清水東が4-0で勝利しており、そろそろ勝てるのではないかという期待はあります。

試合記録
スタメン
清水桜が丘は4-4-2。GKは2年生の小松澤亘希。4バックはDF増田侑波、岡本晟澄、村上太郎、綾部健生。ボランチは小林司と望月聖、右SHに加納琉生で左SHに10番鈴木勇翔。2トップが田中莉安と牧勇翔。
DF村上太郎とFW田中莉安は春のヤングサッカーフェスティバルでU-17静岡県ユース選抜のメンバーでした。

清水東は4-2-3-1。GKは望月佑心。4バックは若松慶人、野村大聖、山本雅也、村松至葵。ボランチは村松怜哉と細川仁之助。2列目は横田理哉、濱村知太郎、堤崎陽琉。センターフォワードは長谷川大智。エースFW白川翔はベンチスタート。

試合経過
| 清水桜が丘 | 2-0 | 清水東 | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 得点 | ||||||
| 8望月聖(アシスト:7平馬将生) | 後半26分 | |||||
| 7平馬将生(アシスト:13水野廉太) | 後半36分 | |||||
| 交代 | ||||||
| 19牧勇翔 ②アスルクラロ沼津U15 | → | 18市川翼 ③ロプタ静岡 | HT | 8横田理哉 ③清水FC | → | 14杉山詩恩 ②FC LESTE |
| 11加納琉生 ③FC桜が丘 | → | 7平馬将生 ③藤枝東FC | 後半13分 | |||
| 後半20分 | 18長谷川大智 ③LIBERDADE静岡 | → | 11白川翔 ③アスルクラロ沼津U15 | |||
| 9田中莉安 ③FC桜が丘 | → | 13水野廉太 ③FC桜が丘 | 後半29分 | |||
| 後半35分 | 7堤崎陽琉 ③FC LESTE | → | 16宮本拓真 ③清水エスパルスJY三島 | |||
| 後半35分 | 25村松至葵 ③エスパルス藤枝 | → | 5春田祥真 ②エスパルス静岡 | |||
| 13水野廉太 ③FC桜が丘 | → | 15築地健登 ③ロプタ静岡 | 後半38分 | |||
| 後半40+5分 | 16宮本拓真 ③清水エスパルスJY三島 | → | 12金原健人 ②静清FC | |||
前半は互いに持ち味を出して攻め合うものの、無得点。清水桜が丘は長いボールを使いつつ両サイドの10番MF鈴木勇翔とMF加納琉生から攻める戦い方。


対する清水東はベンチから2タッチで回せという声が掛かっていたように、最終ラインからテンポ良くパスを繋いで崩すスタイル。
清水東は前半30分頃からペースを握りチャンスが増加。前半29分にDF野村大聖からMF横田理哉にパスが渡ると、横田がDF若松慶人とパス交換してクロス。FW長谷川大智とGK小松澤亘希が競ったこぼれ球をダイレクトでMF村松怜哉がシュート。さらに前半31分にはMF濱崎知太郎のロングパスを受けたMF堤崎陽琉が左サイドをドリブルで持ち込みチャンス。

前半34分にも中盤でパスを受けたMF村松怜哉がアウトサイドで縦パスを長谷川に通し、長谷川が清水桜が丘GK小松澤亘希の頭を越すループシュートを放つも枠外。さらに前半37分にはコーナーキックのこぼれからシュートを連続で放つもの清水桜が丘GK小松澤亘希のナイスセーブ。清水東がチャンスを作るものの小松澤のナイスセーブもあり決めきれず。
反対に清水桜が丘も前半33分、タッチライン際に流れてスローインを受けたFW牧勇翔がグラウンダーのクロス。中に2人入っていましたが惜しくも合わず。前半41分にも左サイドのMF加納琉生からクロスが上がりますが、惜しくも牧には合わず。前半30分頃から加納と10番MF鈴木勇翔がポジションを入れ替え、清水東の守備攻略を試みていました。
ハーフタイムでは互いに1枚ずつ交代カードを切りました。清水桜が丘は2年生FW牧勇翔に代えて3年生のFW市川翼を投入。市川をワントップに据えてFW田中莉安がトップ下の位置になりました。

清水東は右SHを3年生のMF横田理哉を2年生MF杉山詩恩に交代。

後半立ち上がりはFW濱村知太郎やMF村松怜哉がシュートを放つなど清水東がチャンスを作りました。


また、後半から出場のMF杉山詩恩のいる右サイドから攻める機会が増加。後半7分には杉山から村松怜哉に繋ぎ、村松怜哉のヒールパスを受けて中に入った若松がやわらかいクロス。後半立ち上がりは清水桜が丘は耐える展開が続きました。

ただ、後半11分に清水東のパスをカットしてFW田中莉安がシュートを放ち、後半14分にもチャンスが訪れるなど、清水桜が丘にもチャンスはある状態。
後半20分、清水東はストライカーのFW長谷川大智を下げてキャプテンのFW白川翔を投入。長谷川を下げたのには正直驚きでした。


後半20分過ぎから徐々に清水桜が丘が攻める回数が増加していくなか、後半25分に清水桜が丘が先制。FW田中莉安がこの試合1回目のロングスロー。清水東DFが弾き返すも、田中が拾ってMF平馬将生に渡すと、平馬が中にクロス。これをGKの目の前でMF望月聖が頭で逸らして清水桜が丘が先制に成功しました。アシストした平馬は後半13分に投入されたばかりでした。




後半27分、試合再開直後に途中出場の白川がクロスバー直撃のシュート。この後、後半29分に田中莉安が足を攣ったのか倒れ込み、このままMF水野廉太に交代。



清水東は徐々に足が止まり、さらに前線でボールをキープできなくなって清水桜が丘に押し込まれる展開が続くようになります。後半34分、35分にそれぞれ清水桜が丘のシュート。
清水東は流れを変えようと後半35分にDF春田祥真とMF宮本拓真を投入。しかし、後半36分、FW田中莉安に代わって入ったMF水野廉太が左サイドを抉ってグラウンダーのパスを出すと、走り込んだMF平馬将生がドフリーでゴールに叩き込んで追加点。

この追加点の後、アシストした水野が指を負傷してMF築地健登と交代しました。得点に関与した選手が続けて負傷交代。
後半AT、清水東はDF野村大聖を最前線に上げてパワープレーを試みるも奏功せず。2-0で清水桜が丘が勝利し、準々決勝進出を決めました。
所感
清水東が自分たちの時間で決めきれず、耐え切った清水桜が丘がチャンスを確実にものにして勝利という試合でした。前半からFW田中莉安がロングスローを投げそうな雰囲気を出しながら投げないというシーンがありましたが、この試合1本目のロングスローをここぞというタイミングで出し、しっかり得点に繋げたのは見事というほかないと思います。最後得点を決めたMF望月聖も合わせるのは決して簡単ではないと思いますがFWさながらの素晴らしいヘディングシュートでした。
左SHの10番MF鈴木勇翔は対面のDFをぶち抜くシーンこそありませんでしたが、突破をちらつかせて効果的なパスを入れ続けていました。特に先制後の清水桜が丘の時間帯になってからがかなり嫌らしい存在だったなと思います。

清水東は前半の終盤から後半の序盤にかけて押し込み、綺麗なパスサッカーでチャンスを作りましたが、清水桜が丘GK小松澤亘希のナイスセーブもあり決めきれず。後半から入ったMF杉山詩恩はボールを持つ機会が多かったものの、縦突破をチラつかせてショートパスという場面が多く、個人的には思い切って縦突破して深い位置からエグるプレーがあっても良かったなぁと思いました。ちょっと消極的に見えました。MF村松怜哉とのLESTEラインは見ていて楽しさはありましたし、今後に期待。
準々決勝は2年連続静学vs清桜
清水桜が丘は昨年も選手権準々決勝で静岡学園と当たって0-3で敗れています。この時の得点者は当時2年生だったMF篠塚怜音とFW佐々木雄基。清水桜が丘はDF村上太郎、MF鈴木勇翔、FW田中莉安がこの試合にスタメン出場していました。去年のリベンジなるか。2023年のインターハイ決勝ではFW神田奏真やMF高田優、GK中村圭佑擁する静学をギリギリまで追い込むことに成功していますし、不可能ではないはず。また、今の静学は負傷者が多いようでベストメンバーを組めない状況で、特にストライカー不在に陥っています。しっかり守り切ることを念頭に、攻撃では全国屈指のフィジカルを誇るDF吉田俐軌を避けてロングボールを供給し、サイドから上手く攻めればチャンスはあると思います。

コメント