全国高校サッカー選手権2024 高川学園vs静岡学園

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昨年PK負けを喫した広島国際学院、ハンドスプリングスローで話題になった高知を下した静岡学園。

ベスト8入りをかけた3回戦は、青森山田を下した高川学園が相手です。トルメンタからのコーナーキックとPKで2得点し、青森山田の反撃を抑え込んだ高川学園はかなり難敵ですが、勝利を掴めるか。

青森山田 vs 高川学園 試合情報|第103回全国高校サッカー選手権大会|JFA.jp
第103回全国高校サッカー選手権大会 青森山田 vs 高川学園の試合情報ページです。

試合記録

高川学園 vs 静岡学園 試合情報|第103回全国高校サッカー選手権大会|JFA.jp
第103回全国高校サッカー選手権大会 高川学園 vs 静岡学園の試合情報ページです。

スタメン

静学はスタメンを3枚入れ替え、両サイドバックとウイングの選手を変更しました。右SBを望月就王から川崎フロンターレ内定のキャプテン野田裕人に、左SBを土田拓から鵜澤浬に変更。ウイングは2年生の佐々木雄基から加藤佑基に代え、右WGに原星也、左WGに加藤を配置しました。個人的には選手のコンディションが整っていればこの布陣がベストメンバーだと思います。

高川学園は2回戦の青森山田戦で退場したDF柿本陽佑がベンチ外で、代わりにDF大島凛己がスタメン。また、中津海蓮恩に代えて桑原崚成がスタメン入りしました。

フォーメーションは5-2-3のような形でスタート。ただし、高川学園が攻めているときには両WBが上がっていたので正確には3-4-2-1のような形だったと思います。青森山田相手に2ゴールを決めた10番大森風牙はセンターフォワード。

得点・交代

高川学園0-2静岡学園
得点者
 44分11加藤佑基
 80分13篠塚怜音(アシスト:14鵜澤浬)
交代
20桑原崚成
③レノファ山口U-15
11西岡剛志
③GRANZA下松
28分   
22大島凛己
③FC千代田
23中津海蓮恩
③バレイアSC
56分   
11西岡剛志
③GRANZA下松
27行友祐翔
③プラシア山口
56分   
9田坂大知
③高川学園中
29託見柊威
③高川学園中
75分   
SUBSTITUTE
GK1三宅亮壽ヴィッセル神戸U-15 GK17野口晟斗大阪東淀川FC
DF24水田岬希FC Viparte DF2土田拓大宮アルディージャU15
MF12望月啓太杉並ソシオ DF5望月就王静岡学園中
MF14村上一誓大分トリニータ宇佐 DF20矢澤怜士大阪東淀川FC
MF16鴨目心希八千代JFC DF22國領英夢セレッソ大阪U-15
    MF15佐々木雄基川崎フロンターレU-15
    MF18神吉俊之介アミザージ神野
    MF19藤本虎之介アイリス住吉
    FW12大木悠羽清水エスパルスJY

この試合、静学は交代カードを1枚も切りませんでした。対する高川学園は前半28分に早速交代カードを切るなど積極的な選手起用を見せました。

そんな中、後半開始早々の43分に高川学園はフリーキックのチャンス。キッカーは2人、後ろにはGKと22番のみを残して残り全員を前線に上げてゴールを狙いましたが、逆に静学のカウンター。今大会初先発の加藤佑基が原星也とのワンツーから抜け出してハーフラインから独走し、GKをかわしてゴールへ流し込み先制。

気になっていたところを見事に突いて静学先制

77分には左サイドからカットインした加藤を高川学園DFが倒してPK。加藤が自ら蹴りましたが枠外。

このカットインからPK獲得

PK失敗で嫌な雰囲気が流れかけた2分後、79分に高い位置でドリブルを始めた鵜澤が裏へ走り込んだ篠塚へ絶妙なスルーパス。ボールを受けた篠塚が冷静に決めて2-0。

所感

高知戦に続いて苦しい試合展開だったものの、カウンターなどで2ゴールを奪ってしっかり勝利。高川学園は守備時にウイングバックが落ちて5バックを形成、そして前線3枚でプレスを掛ける5-2-3の形。5バックと言えども前線の3枚は積極的にプレスを掛けに行っており、腰が引けた末の5バックというわけではない手強い守備でした。また、攻撃時にはウイングバックが高い位置まで上がって攻撃参加して惜しい攻撃を見せていました。

高川学園の左WB大島凜己は攻守に存在感

青森山田戦では1本のコーナーキックをトルメンタで見事沈めましたが、この試合前半早々にあったコーナーキックではトルメンタは不発。結局その後コーナーキックの機会は訪れませんでした。後半開始早々のフリーキックでもキックミスに近い形になってしまい、カウンターを受けて失点。皮肉にも得意なはずのセットプレーが負けに繋がってしまいました。今後は良いキッカーの育成が課題か。

この試合唯一のトルメンタは不発

静学は相変わらずシュートが枠に入らないことが課題ですが、ようやく加藤が結果を出せたのは好材料。77分に自分で得たPKを外してしまうお調子者なところもありますが、上り調子なのは良い傾向です。

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また、篠塚怜音が県大会に続いて全国大会でも3試合連続ゴールを決めました。中盤から飛び出しての攻撃がめちゃくちゃ効いています。

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今大会初先発の鵜澤も全国大会に入ってから絶好調。観客は鵜澤のドリブル見たさに来ている節がありますね。観客席で自分の周りも「静学の14番」がめちゃくちゃ話題に出てきています。時々奪われてピンチになりかけていますが、恐れずにチャレンジし続けてほしいです。次の東福岡戦でも期待。

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ピンチの目を摘み続けていたのが10番堀川。今日は特に守備が冴えていたように思います。

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なかなか堀川の良い写真を撮れていないのが残念
華やかなテクニックがあるわけではないので目立ちませんが、見る人が見れば分かる良い選手

気になるのはこの試合静学は交代がなかったこと。終盤疲れでプレーが少なからず雑になっているように見えました。中1日で試合を続けて疲労がどのくらい溜まるのかわかりませんが、次の試合への影響が心配です。DF矢澤怜士やDF國領英夢、MF藤本虎之介とまだ全国選手権の舞台を踏めていない選手に慣らす機会を与えられなかったのも気掛かりです。

3回戦結果&準々決勝組み合わせ

3回戦の結果は以下の通り。

  • 高川学園0-2静岡学園
  • 東福岡1-0阪南大高
  • 帝京大可児2-3前橋育英
  • 松山北1-6堀越
  • 流経大柏2-1大津
  • 矢板中央0-2上田西
  • 明秀日立1(5PK4)1帝京
  • 東北学院0-3東海大相模

東福岡vs阪南大高は、東福岡が阪南大高のシュートを0本に抑えて勝利。阪南大高の7番硲冬真(はざま とうま)が注目と聞いていましたが、硲含めた攻撃陣に何もさせずに圧巻の勝利。

帝京大可児vs前橋育英の対戦は前橋育英が勝利。愛工大名電戦同様、帝京大可児戦でも2-0でリードしているところから追いつかれており、守備に不安がありそうです。帝京大可児FW加藤隆成は前橋育英戦でもゴールを決め、さすがの働きを見せました。

注目のプレミア対決、流経大柏vs大津は流経大柏が勝利。大津はプレミア王者ではあるものの、流経大柏もプレミアEASTで高体連最高位の4位であり拮抗した戦いになることが予想されましたが、流経大柏伝統のハイプレッシャーで大津を圧倒したようです。

矢板中央vs上田西、明秀日立vs帝京は下馬評を覆して上田西と明秀日立が勝利。また、神奈川の東海大相模が東北学院に3-0で快勝してベスト8入りしています。特に上田西は今年のダークホース枠だなと思います。

準々決勝の組み合わせは以下の通りになりました。

  • 静岡学園vs東福岡
  • 前橋育英vs堀越
  • 流経大柏vs上田西
  • 明秀日立vs東海大相模

静学vs東福岡はプレミアWEST対決。今季1分1敗で静学が負けていますが、今度はどうなるか。直近の対戦では静学は選手権県大会決勝から中2日での対戦だったこともあり静学はターンオーバーして臨み、東福岡の主力相手にスコアレスドローでした。東福岡も長距離移動だったのでなんとも言えないですけどね。

東福岡の左WG神渡寿一のドリブルは脅威。マッチアップはプロ入りする野田なので、違いを見せてほしいところ。

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キレッキレだった。左サイドでボールを受ければ緩急をつけたドリブルで相手を翻ろう。...

静学vs東福岡の勝者は前橋育英vs堀越の勝者と対戦します。下馬評で言えば前橋育英が勝利しそうですが、唯一の2年連続ベスト8入りを決めた堀越も侮れません。

流経大柏vs上田西は、上田西が矢板中央に続いて格上を喰うのかが注目。ただ、流経大柏のハイプレッシャーを掻い潜るのは至難の業。流経大柏のプロ内定MF亀田歩夢とFW松本果成、エースMF柚木創にも注目。

明秀日立vs東海大相模は県リーグ同士の対決。毎年何気に強い神奈川県代表が今年も快進撃を見せるのか。

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